訪問先にお茶とお菓子のおもてなしを受けたときのマナーって、意外と知らない人もいるのではないでしょうか。
何を隠そう、私もあまりよく知りません。
そういうマナー講座などを受けたこともないので、何が正解なのか知らないまま大人になり、今からきけない状態のまま年月が流れています。
例えば、嫌いなものや食べられないものが出されたときはどうすればいいのか・・
お菓子を食べ残しは失礼になるのか・・など。
直面したことはないけれど、そういう時のためのマナーは知っておいて損はないと思います。
お茶を出された時のマナー
訪問先でお茶を出されたときは、「勧められてからいただく」のが基本です。
出してもらったら「ありがとうございます」とお礼を言う
- 軽く会釈する程度で十分です。
すぐには飲まず、相手が「どうぞ」と勧めてから飲む
- 「いただきます」と一言添えて口をつけます。
- 相手が勧める前に飲んでも、最近は必ずしも失礼ではありませんが、正式な場では待つほうが無難です。
相手が飲み始めるのを待つ必要はない
- 「相手が口をつけてから」という昔ながらの作法もありますが、現在の一般的なビジネスシーンでは、相手の合図があれば自分から飲んで構いません。
全部飲み切らなくてもよい
- 一口だけでも、ある程度飲み残しても問題ありません。
- むしろ「出されたものは全部飲まなければ失礼」ということはありません。
帰るときに「お茶、ありがとうございました」と言う必要は基本的にない
- 「本日はありがとうございました」など、訪問そのものへのお礼で十分です
こんな時は
たとえば、応接室にお茶が置かれたものの、誰からも「どうぞ」と言われない場合。
少し待ってから、相手が話し始めたタイミングなどで自然にいただいて構いません。
長時間まったく手をつけないより、適度に飲むほうが自然な場合もあります。
また、「お茶を出されたのに飲まないほうが礼儀正しい」という考えは、現在では必ずしも正しくありません。
お茶を出す側としては、飲んでもらうことも接待の一部だからです。
何も言われないからといって、頑なに飲まないのもおかしいですよね。
自然にその場の様子を見ていただきましょう。
お菓子を出されたときのマナー
お茶だけではなくお菓子も一緒に出された時のマナーは、意外と迷いやすいものです。
基本的なマナーはお茶と同じく、勧められてからいただきます。
- 出されたら「ありがとうございます」「いただきます」とお礼を言う
- 「どうぞ」と勧められたら、遠慮しすぎずいただく
- お茶と一緒なら、基本的にはお茶とお菓子を交互にいただいてOK
- 一口で食べられるものなら、なるべくきれいに食べる
- 大きなお菓子は、手で割ったり、添えられた楊枝・フォークを使う
- 全部食べ切る必要はありません。ただし、最初から「結構です」と断る必要もない場合が多いです
「お菓子だけ出されたけど、勧められない」場合
これは結構あります。
相手が「どうぞ」と言わなくても、会話の区切りなどで自然に手をつけて構いません。
特に家庭や親しい相手なら、「いただきます」と言って食べるほうが自然です。
一方、初対面の相手やかなり改まった訪問では、少し待って相手から勧められるのを待つのが無難です。
食べきれない場合
例えばケーキや大福など、かなり大きなものを出された場合でも、
「せっかくですのでいただきます」
と一口ずついただけば十分です。
「出されたものは全部食べなければ失礼」という決まりはありません。
ちなみに「出されたお菓子を食べる=図々しい」ではありません
むしろ、訪問先がわざわざ用意してくれたお菓子なら、いただくこと自体が相手への礼儀でもあります。
特に日本の家庭訪問では、
「遠慮して全く手をつけない」より「ありがとうございます、といただく」ほうが感じがよいことも多いです。
食べ残しは持ち帰るべきか
訪問先で出されたお菓子を食べ残した場合は、基本的には「そのままにしておく」が無難です。
- 皿に戻せるものなら、皿の上にきれいに置く。
- 一度口をつけたものを包装紙などに戻すのは避ける。
- 食べかけを手で隠したり、ポケットに入れたりしない。
- 「残してしまってすみません」とわざわざ謝る必要はありません。
- 持ち帰りを勧められた場合は、「ありがとうございます」と持ち帰ってOKです。
特に和菓子の場合
例えば羊羹、饅頭、最中などを一口食べて残した場合は、懐紙があれば懐紙に包むのがきれいです。
ただし、現代の一般的な訪問では、そこまで形式張る必要はありません。
そして意外と重要なのが「出されたお菓子を持って帰っていいの?」
これは、相手から「よかったらお持ち帰りください」と言われた場合は問題ありません。
逆に、何も言われていないのに「これ、持って帰っていいですか?」と聞くのは、一般的には避けたほうがいいでしょう。
要するに、
食べられる分だけいただく → 残ったら皿の上にきれいに置く → 持ち帰りは勧められた場合だけ
と覚えておけば十分です。
アレルギー等で口にできない時の対応
アレルギーなどでお茶やお菓子を口にできない場合は、無理に食べたり飲んだりする必要はありません。むしろ、アレルギーなら安全を優先すべきです。
基本的な対応
出されたときに、できれば早めに伝える
「申し訳ありません、アレルギーがありまして、こちらはいただけないんです。」
これだけで十分です。
断るときは「お気持ちだけいただきます」
これが非常に使いやすい表現です。
「せっかくご用意いただいたのに申し訳ありません。お気持ちだけありがたくいただきます。」
これなら、相手の好意は受け取りつつ、飲食は断ることができます。
先に伝えておくのが一番スマート
訪問前から食べられないものが明確なら、
「実は○○のアレルギーがありまして、当日はお気遣いいただかなくて大丈夫です。」
と事前に伝えておくのもよい方法です。
特に重いアレルギーの場合は、「少しなら大丈夫」といった曖昧な伝え方はせず、具体的に伝えるほうが安全です。
「せっかく出したのだから」と勧められたら
ここは遠慮してはいけません。
「実は○○のアレルギーがありまして、当日はお気遣いいただかなくて大丈夫です。」
と、もう一度はっきり断って大丈夫です。
アレルギーはマナーより安全が優先です。
何も言わずに手をつけないのは?
できれば、一言説明したほうが感じがよいです。
何も言わずにお菓子だけ残して帰ると、「口に合わなかったのかな」と相手が気にする可能性があります。
ですから、
「ありがとうございます。ただ、アレルギーがあるためいただけません」
と伝えるのが、相手にも自分にも一番負担の少ない対応です。
なお、「好き嫌い」と「アレルギー」はマナー上もかなり扱いが違います。好き嫌いなら多少の配慮が必要ですが、アレルギーなら遠慮して食べる必要は全くありません。
まとめ
訪問先でのマナーは、ビジネスシーンと一般家庭で少し違いはあるとしても、基本的にはそれほど大きな違いはないようです。
ただ、迷った時には知ったかぶりはしない方が安全だというのは間違いないでしょう。
