父子家庭と母子家庭で世の中のイメージに差があるのはなぜなのか!

不思議なルール

両親のどちらかしか世帯にいない家庭を、ひとり親世帯と言います。

何となくですが、世の中のイメージとしてひとり親世帯は母子家庭が多いと思われているのではないでしょうか。

ですが、最近は父子家庭も増えてきたように感じます。

シングルマザーとシングルファーザー、どちらも一人で親としての務めを果たすのは大変だと思います。

ところが、世の中では圧倒的にシングルファーザーよりもシングルマザーの方が、冷たく見られているような気がします。

どちらかと言えば、まだ男社会の日本ですから、シングルマザーの方が経済的にも厳しいはず。

それなのに父子家庭と母子家庭のイメージに、差があるのはなぜなのでしょうか。

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父子家庭と母子家庭の割合

父子家庭と母子家庭への世の中のイメージに差がある理由を探るには、まず割合を知る必要があると思います。

国が調査したデータを参考にすると、ひとり親世帯のうち母子家庭は約85%、父子家庭は約15%の割合です。

数字を見れば一目瞭然ですが、父子家庭がいかに少ないのかわかりますね。

父子家庭が少ないことが、世の中のイメージに影響しているような気がしてきました。

世間の母子家庭と父子家庭のイメージを比較してみましょう。

母子家庭のイメージ

ひとり親世帯の多くが母子家庭ですが、その中でも貧困率は50%を超えています。

収入の平均は年収180万円ほど。

200万円以下の収入で子供を育てていくのは、かなり厳しいでしょう。

それが世の中へのイメージに直結します。

母子家庭は「貧困」を連想させます。

そして、育児をしながら収入を得るためには、ナイトワークも含めてダブルワークをしている母親が多いという先入観を持っている人も多いようです。

貧困のイメージがあるのに、シングルマザーが必死でお金を稼ぐためにナイトワークをすると「夜の仕事してるから、子供が可哀想」なんてネガティブな発想に至るケースがあるのです。

明るくて、健全なイメージを持たれにくいのが、母子家庭への世間の目なのです。

父子家庭のイメージ

父子家庭の平均収入は年収360万円ほどです。

母子家庭の倍です。

経済的には母子家庭よりも余裕があるはずなので、貧困イメージを持たれることは少なくなります。

世間では、父子家庭で頑張っている親子に対して応援する傾向があります。

母子家庭よりも割合が少ないので、応援したくなるのかも知れません。

また、父子家庭には美談が多いと思います。

・料理に慣れない父親が一生懸命作ったお弁当
・女の子の髪型を可愛くするために頑張った父親
・男手ひとつで娘を嫁がせた父親

このような美談エピソードは、母子家庭よりも父子家庭に多いですね。

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父子家庭が同情されやすい理由

日本では、母子家庭が圧倒的に多いのにはいくつかの理由があります。

そもそも子供のいる夫婦が離婚する時には、親権をどちらにするのか決めなければいけません。

基本は話合いですが、お互いが親権を取りたい場合は調停や裁判で決めることになります。

家庭裁判所の調停や裁判で親権を争った場合、母親が親権者になるのが8割を超えています。

つまり、親権を争っても父親が勝てないケースが圧倒的に多いので、父子家庭が少ないのです。

そこから見えてくるのは、父子家庭になる理由です。

・母親が亡くなってしまった
・母親が子供を置いて出て行った
・親権者として母親が相応しくないと判断された

このような理由で父子家庭になるケースが多いので、同情を集めやすいのではないでしょうか。

同じように頑張っているシングルマザーもいますし、父親に原因があって母子家庭にならなければいけなくなるケースも多いのに、なぜか父子家庭の方が世間の目はあたたかいのです。

同情を集めるというのは、表現として良くないかも知れません。

ですが「頑張ってるよね」とか「えらいね」など、シングルファーザーの方が言われやすいと思うのです。

そこには、母親がいないことへの同情がベースにあるような気がします。

と同時に、世間ではまだ「子供を育てるのは母親の役割」と思っている人が圧倒的に多いのではないでしょうか。

もちろん子供と離れることを望む親はほとんどいないでしょうから、親権を望むのは自然なことです。

ですが、経済的な面では母子家庭の方が厳しいのに、なぜか風当たりが強いのですよね。

そこには、母親が子供と離れることへの強い不快感があるのではないでしょうか。

まとめ

父子家庭と母子家庭のどちらが大変なんて、比べられることではありませんよね。

ただ、母親だから子供を引き取るのは当たり前という考え方がある限り、父子家庭と母子家庭のイメージの差を埋めるのは難しい気がします。

ちょっと父子家庭の方が得しているようで、羨ましく思えてしまうのは、私だけでしょうか。

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