市役所などの窓口で職員から「お客様」と呼ばれるのは不思議な気分!

不思議なルール

市役所、区役所などの窓口には、様々な手続きのために住民が訪れます。

引越、結婚、離婚、子供の誕生など役所での手続きのために出向くと、違和感をおぼえることがありました

それは役所の職員の方たちから「お客様」と呼ばれることです。

市役所や区役所などの地方自治体は、行政サービスを提供するところです。

そう考えると、サービス業と言えるのかも知れません。

だから市民や区民のことを「お客様」と呼ぶのでしょうか。

ですが、行政サービスは市役所や区役所などの地方自治体だけで提供しているわけではありませんよね。

他にも色々な官公庁があるはずです。

そのすべてで「お客様」と呼んでいるのでしょうか。

市役所や区役所で訪れる住民のことを「お客様」と呼ぶ理由について掘り下げてみました。

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役所で提供する行政サービスとは

市役所や区役所は、その地域の住民と密接に関わる役所です。

行政サービスも、住民の暮らしに直接関係することばかりです。

住んでいる地域によって、提供されている行政サービスも違いますが、一般的な行政サービスにどのようなものがあるのか見てみましょう。

・ゴミの収集
・公園や道路などの管理
・子育て支援
・医療支援
・各種手続き
・各種証明書の発行
ごく一部ですが、当たり前に受けている行政サービスがたくさんあるはずです。
ゴミの収集がなければ、ほんとに困りますよね。
このような行政サービスは私たちが納めている税金を財源としているため、ほぼ無料で受けられるものです。
住民票や印鑑証明書の発行などは、数百円の発行手数料を窓口で支払いますが、行政サービスを受けるための料金が発生することはまずありえないのです。
つまり、お金を払っている感覚がないので「お客様」と呼ばれることに違和感をおぼえてしまうのでしょう。
役所に来訪した人に対しては「市民様」とか「区民様」と呼ぶのが正しいのか?と問われると、たしかに「市民様」や「区民様」は妙な呼び方ですよね。

「お客様」と呼ぶ理由

市役所や区役所などの行政サービスを提供する役所の職員が、来訪者に対して「お客様」と呼ぶのは、昔からではありません。

全国一律ではないので、いまも「お客様」と呼ばない役所もあるでしょう。

ただ、確実に「お客様」と呼ぶ役所が増えています。

その流れが始まった理由を調べてみました。

行政サービスの改革の推進

行政サービスは納税者たちが納めた税金で成り立っているという根本があるのに、昔の役所の職員はとても上から目線の人が多かったと言われています。

市民や区民が暮らしやすくなるための行政サービスを提供することが役割なのに、とても偉そうな態度の職員がいたのでしょう。

そのような負のイメージを変えるために、地方自治体の多くが行政サービスの改革に取り組んでいます。

そもそも、市役所や区役所の職員は、接客サービスの基礎知識もありません。

どのように対応すれば良いのかすら、わからない人が大多数だったわけです。

現在は、行政サービスを提供するために、接客の研修なども行う自治体が増えていると言われています。

市民や区民のより良い暮らしのためのサービスを提供することが、役所の職員の基本という原点を考えるようになったのです。

個人名を保護する観点

役所の窓口で何か手続きする際に、「○○さん」と個人の名前で呼ばれるのが当たり前でした。

しかし、個人名を多くの人が聞こえる場所で連呼するのはいかがなものか・・と感じる時代になってきました。

受付番号が発行され、「○○番でお待ちの方」とか「受付番号○○番のお客様」などと呼び出すようになったのは、利便性もありますが個人名を保護する観点からも取り入れていると考えられます。

「お客様」の定義

役所に来訪した住民のことを「お客様」と呼ぶのは、行政サービスを提供する側なので当たり前という考え方もあります。

その場ではサービスに対する対価を支払っていないけれど、納税しているならお客として扱われるのは当然だと考えるのも間違いではありません。

ですが、もっと簡単に考えると「お客様」は「来訪者」という意味だと理解すればいいのです。

たとえば、自宅に誰かが訪ねてくる時にも「お客様」と言いますよね。

役所への来訪者だから「お客様」と呼ぶのは、何も妙なことではないわけです。

私としては、この理由が一番スッキリしました。

まとめ

行政サービスを提供する公的な機関すべてで、来訪者のことを「お客様」と呼んでいるわけではありません。

市役所や区役所のように、幅広い行政サービスを提供しているからこそ、住民を接する機会が多いので、サービスの向上が求められるのでしょう。

個人的には税務署では「納税者様」と呼んで欲しいのですが、それはないでしょうね。

 

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