エンジンブレーキは迷惑行為と思われているの?

不思議なルール

車を運転する人ならわかると思いますが、前方の車のブレーキランプは減速するためのサインとして見ている人が多いのではないでしょうか。

ですが、やたらとブレーキを踏まれるのもちょっと迷惑に感じたりしますね・・。

AT車が圧倒的に多くなった今、エンジンブレーキの存在はほとんど忘れられているようです。

エンブレってなんだ?

自動車学校で習ったよね

うん、習った気がする

そうなの?忘れた・・

エンブレを意識することなく運転している人が増えている昨今ですが、じつはこのエンジンブレーキが迷惑行為ではないのか!という指摘があるそうなのです。

免許を取得するときにも習う減速方法なのに、なぜ迷惑行為と言われてしまうのか、そもそもエンブレって必要なの?というところから考えてみました。

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エンジンブレーキとは

エンジンブレーキはアクセルペダルから足を離すと、エンジンの回転数が下がることで減速させる方法のことです。

ミッション車の場合はギアを下げることでエンジンブレーキが作動して減速します。

AT車の場合は、アクセルペダルから足を離すと、平坦な道では減速する現象がエンジンブレーキです。

AT車にはオーバードライブスイッチを入れるとさらに減速しますが、これもエンジンブレーキです。

つまり、いわゆるエンブレはミッション車だけではなくAT車にも使われる減速方法なので、エンジンブレーキのことを知らなくても当たり前に使っている方法なのです。

エンブレが迷惑とは

AT車の場合、ミッション車ほどエンブレを使うことがないため、少々の減速でもブレーキペダルを踏んでしまうドライバーが多いようです。

免許取得もAT限定を選択する人が増えているのでなおさらでしょう。

そのため、前の車のブレーキランプをかなり頼りにしながら運転しているので、エンブレを効かせて運転する車が前方にいると、減速のタイミングがわからず、危険だと感じてしまうようなのです。

エンブレではブレーキランプが点滅しないので、前の車をあてにしていて減速のタイミングが遅くなり、車間距離が詰まってしまい「危ない」と感じるのではないでしょうか。

ですが、これはちょっとお門違いでもあります。

基本的には車間距離を保つのに前の車のブレーキランプだけを頼りにする方が危険です。

前述のように、AT車にもかなりエンブレの作用があるオーバードライブなどの機能が搭載されているので、ミッション車が少なくなったからエンブレを使わないのが当たり前というわけではないのです。

しかし、エンジンブレーキだけで走行するのは、後方に車がいる場合は危険を増すかも知れないということを念頭に置いて、エンブレだけではなくブレーキべダルを踏む、フットブレーキを併用する方が安全性を高めることは必要ではないでしょうか。

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エンブレの必要性

エンジンブレーキとフットブレーキ、他にもハンドブレーキ(サイドブレーキ)があります。

もうAT車にはフットブレーキとハンドブレーキだけあればいいのでは?と思われる方もいらっしゃるかも知れません。

しかしエンジンブレーキはとても重要なのです。

フットブレーキを使いすぎると、摩擦によるペーパーロック現象が起きる恐れがあります。

山道などで下り坂が長く続くとき、フットブレーキだけを使って走行すると急にブレーキがきかなくなる現象が起きて、事故につながることもあるのです。

これがペーパーロック現象です。

長い下り坂では、あらかじめエンジンブレーキを使い、フットブレーキを併用しながら走行するとペーパーロック現象を起こしにくくなります。

エンブレは渋滞予防にもなる

エンブレを使うメリットは下り坂だけではありません。

高速道路の渋滞予防にはエンブレが重要だと言われています。

じつは高速道路の渋滞の発生原因はフットブレーキだと考えられています。

高速道路では、前方の車のブレーキランプによって後方の車もブレーキを踏んで減速しようとします。その連鎖が自然渋滞を引き起こすのです。

高速道路でも緩やかな下り坂が続くようなところでは、適切にエンジンブレーキを使うことで渋滞の発生率を低くさせることにつながるというわけです。

もちろんエンブレだけで車を停止させるわけではないので、危険を感じるような場面までエンジンブレーキで緩やかな減速をするのはやめましょう。

まとめ

結論としては、エンブレが迷惑行為というのはかなり極端な意見です。

ミッション車が激減し、AT車しか運転しない人が多数派になってきたので、エンブレという減速方法を知らずに運転している人が増えているのは間違いありません。

しかしAT車もアクセルを踏んでいなければエンジンブレーキによって減速するという仕組みを理解しておきたいですね。

皆さん、ご安全に。

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