有給休暇は、労働者の権利です。
なので、有給休暇を使って休むことを遠慮する必要なんて全くありません。
とはいえ、職場の人間関係を考えると、お互いに調整したり譲り合いながら上手くやっていくのが大人なんですよね。
そこで、ひとつの疑問を持ちました。
職場で有給休暇を取得するとき、他の同僚たちと話し合うのはルールなのか。
また、休暇の申し出が遅ければ、早く申し出た人に譲るべきなのか考えてみました。
有給休暇とは
有給休暇は、年次有給休暇という制度です。
年次有給休暇とは、一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことで、「有給」で休むことができる、すなわち取得しても賃金が減額されない休暇のことです。
厚生労働省
というように、休んでも賃金が減らされないのがポイントです。
一定期間の継続勤務が取得の条件ですが、具体的には6か月以上の勤務で年10日の有給休暇が付与されます。
また、有給休暇を使うタイミングは自由です。
ただし、みんなが同じタイミングで休暇をとることによって、事業が運営できなくなることも考えられます。
そういう場合は、事業者が休暇の時期をずらすこともできるのですが、有給休暇を与えないようなことは許されないのです。
有給休暇が重なるとき
有給休暇を使うタイミングは、自由に原則としては自由に決められるのです。
ですが、もしも同じ事業所で働く人たちの中で、同じタイミングで休めば、その事業は成り立たなくなる恐れがあります。
たとえば、年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの夏季休暇はみんな休みを欲しがると思います。
でも、サービス業などの業種では、その時期に従業員の多くが休暇をとろうとすれば、たちまち事業が立ち行かなくなります。
こういう場合は、事業主が調整することも可能です。
しかし、そこまで深刻に事業に影響が出なくても、頭を悩ませてしまうことも想定できます。
たとえば5人の部署で2人が同時に休むと、残った3人に負担をかけてしまうのではないか・・と。
そういう心配をする人は、きっと先に誰かが休暇を取る予定だと知っていれば、その時期を何も言わずに避けるのかも知れませんね。
ですが、そういう気遣いができる人ばかりではありません。
有給休暇は先着順じゃないでしょ
こうのように考える人も、世の中にはたくさんいるのではないでしょうか。
有給休暇は早い者勝ちか!
有給休暇は労働者の権利なので、時期を問わず使えるのですが、事業に影響を与えるような場合は、やはり調整は必要だと考えるのが妥当です。
ですが、その影響が具体的ではない場合は同時に休暇を使う人がいたとしても、遠慮して休暇の時期をずらすことはしなくてもイイのです。
つまり、早い者がち、先着順ではありません。
例えば、5人の部署で2人が同時に休んだとしても、残り3人で業務ができないわけではないのに、何となく言い出しにくいから遠慮するというのが、日本人にありがちな気質です。
その日本人にありがちな、遠慮するという美徳が、いつのまにかその職場の慣例になっていくわけです。
職場の雰囲気を大切にしたいとか、人間関係を壊したくないなど、周りへ気を使う性格の人にとっては、気にせずに権利を主張する方が難しいかも知れません。
それも間違いではないのでしょうね。
ですが、その職場の悪しき慣例を作りたくないという気持ちがあるのなら、堂々と休暇を申し出るべきなのでしょう。
そうは言っても、少人数の事業所の場合は気を使ってしまうのも、仕方ないのかも知れません。
まとめ
有給休暇は、基本的には前もって申し出るものなので、早めに申し出ることで他の同僚と重なって諦めることもなくなると思います。
その職場の雰囲気次第でもありますが、原則としては使う時期は自由なのです。
日頃の頑張り次第では、少々のことは目をつむってくれる可能性もあるため、職場では周りから評価される勤務態度でいることが、ポイントなのでしょうね。