なぜ生理用品は非課税じゃないのか!不公平を感じてしまう

不思議なルール

「生理の貧困」という言葉が数年前から言われるようになりました。

ひとり親世帯など、貧困に苦しむ家庭で育つ子供の中には、生理用品を買うこともままならないというのです。

公共施設や学校などでは、生理用品を無料で使用できるようになるなど、生理の貧困対策も進んでいるようです。

ただ、今回の疑問は「生理用品はなぜ課税対象なのか」という点です。

考えたこともなかった

いや、不公平だと思ったことある

言われてみれば・・

女性の中にも、とくに疑問とは感じない人も多いのでしょうが、一度問題定義されてしまうと、なかなかどうして考えちゃいます。

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生理用品が非課税にならない理由

「生理用品(ナプキンやタンポンなど)がなぜ非課税にならないのか?」という問題は、世界中で議論されているようです。

詳しくみていきましょう。

日本で生理用品が「非課税にならない」理由

1. 消費税法上の分類

日本では、消費税法によって「軽減税率(8%)」や「非課税(0%)」の対象が明確に定められています。

  • 軽減税率の対象:食料品・新聞など「生活必需品のうち特に消費が広く公平に及ぶもの」
  • 非課税の対象:医療、教育、住宅の賃貸、金融取引など「社会政策的配慮があるもの」

生理用品は、法的には「医薬部外品」や「雑貨」に分類されるため、
「食料品」でも「医療行為」でもないとして**通常の課税対象(10%)**となっています。


2. 「ぜいたく品ではないが、医療品でもない」扱い

生理用品は確かに日常必需品ですが、現行の法体系では「医療目的」ではなく「衛生用品」として扱われます。
政府側の理屈としては、ティッシュや歯ブラシなどの衛生用品も課税されているため、「公平性の観点」で同様の扱いにしているのです。


3. 政策判断・優先順位の問題

非課税や軽減税率を拡大すると、税収が減るため、政府は対象を厳しく絞っています。
「生理用品を軽減税率に」という議論はありましたが、導入時(2019年)には見送られました。
主な理由としては:

  • 対象範囲の線引きが難しい(医薬部外品・日用品の区別)
  • 税制全体への影響が大きい
  • 社会的議論がまだ成熟していなかった

🌍 海外の事例

一方で、世界では「タックス・オン・タムポン(Tampon Tax)」廃止の流れが広がっています。

  • イギリス:2021年に完全非課税化
  • カナダ:2015年に非課税化
  • オーストラリア・インド・ケニアなども廃止
  • アメリカ:州によって異なる(約半分の州が免除)

これらの国々では「生理は生物学的な必然であり、性別による不公平な課税だ」というジェンダー平等の観点から見直しが進みました。


💬 日本でも動きはある

  • 一部の自治体で「生理の貧困」対策として、生理用品の無償配布が行われています。
  • 国会でも「生理用品の軽減税率適用」を求める意見書が提出されていますが、まだ法改正には至っていません。

まとめ

項目内容
現状生理用品は消費税10%の課税対象
理由「医療品」でも「食料品」でもないため
問題点生理がある人にだけ負担が集中する不公平
海外の傾向非課税化・軽減税率化が進む
日本の課題税制上の分類見直しと、ジェンダー平等の視点の導入
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生理用品を非課税にする方法

日本で生理用品を非課税(または軽減税率対象)にするためには、単なる政治的意思だけでなく、消費税法そのものの改正が必要になります。

現行制度の確認:どこを変える必要があるのか

日本の消費税制度を定めているのは、
「消費税法」(昭和63年法律第108号)です。

この中で、非課税・軽減税率の対象は明確に列挙されています。

  • 第6条〜第8条あたり:課税・非課税の範囲
  • 附則第35条など:軽減税率の対象品目

つまり、生理用品を非課税にするには、これらの条文に「生理用品」を追加する形の法改正が必要になります。


🏛 法改正の方法(2つの方向性)

① 「軽減税率(8%)」にする場合

もっとも現実的なルート。

✅ 必要な手順

  1. **「消費税法附則」**に新たな軽減税率対象として「生理用品」を追加する。
    例:「医薬部外品のうち、生理用品として政令で定めるもの」などと明記。
  2. 関連する**政令・省令(細かい品目の定義)**も改定する。
  3. 国会での可決(通常法律案と同様、内閣提出 or 議員立法)
  4. 財務省の消費税基本通達などを更新して実務ルールを整備。

💡 メリット

  • 食料品と同じ「生活必需品」扱いにできる。
  • 制度上の前例(軽減税率)を活用できるため、法的整理が比較的容易。

⚠ デメリット

  • 「なぜ歯ブラシやオムツは軽減されないのか」といった公平性論争が再燃。

② 「非課税(0%)」にする場合

より大胆な変更。医療や教育と同列に扱う案です。

✅ 必要な手順

  1. **消費税法第6条(非課税取引の規定)**に「生理用品の譲渡」を新たに明記。
  2. 政令で「生理用品とは何か」を定義(厚労省所管の医薬部外品の範囲など)。
  3. 財務省・国税庁の通達を改定。

💡 メリット

  • 完全な非課税(0%)で、負担軽減が最も大きい。
  • ジェンダー平等の象徴的政策になる。

⚠ デメリット

  • 非課税取引が増えると、仕入税額控除の処理が複雑化(企業の会計負担増)。
  • 医療や教育以外で新たに非課税枠を作るのは、税制上の一貫性に欠けるという批判が出る。

🧩 付随して必要になる制度・実務対応

項目内容
政令改正「どの製品が対象か」明確化(生理用ナプキン、タンポン、月経カップなど)
事業者対応税率変更対応(レジ、請求書、会計システムなど)
消費者周知政府広報や小売店告知が必要
財政影響年間税収の減少見積もりを国会で議論(数百億円規模)

⚖ 政治的な実現プロセス(流れ)

  1. 議員連盟や超党派での提案
    • 例:「生理の貧困対策議員連盟」などが法案を作成。
  2. 内閣提出または議員立法として国会提出
  3. 財務省・内閣法制局の審査
  4. 国会審議(衆参)→ 可決・公布
  5. 施行(通常は翌年度4月)

🌍 海外の参考モデル

  • 英国:消費税法(Value Added Tax Act)を改正して「Zero-rated goods」に生理用品を追加
  • カナダ:付加価値税法(Excise Tax Act)で非課税対象に追加
  • インド:GST(物品・サービス税)から除外

これらはすべて「対象品目の法的定義を追加・修正する」形で行われました。
つまり日本でも同様の技術的改正で実現可能です。


🩸 まとめ

改正の方向内容実現可能性負担軽減効果
軽減税率化8%へ引き下げ現実的・中程度
非課税化0%にする政治的ハードル高

生理用品を非課税にするためには、税制法を変えなければいけないので、なかなか難しいようです。

ただ、現在は消費税減税の声も高まっているので、何かのきっかけで生理用品が課税対象になることも可能性はゼロではないと思うので、期待して注視したいと思います。

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