事故を目撃して目の前で人がケガしたら、すぐに119番して救急車を呼ばなくては!と思いますよね。
びっくりして、動揺して、すぐに119番することができないかも知れませんが、そこにためらいを感じない人が大半だと思うのです。
また、110番するのも状況次第では迷わずにしなければならないでしょう。
しかしながら・・・近所の家の中から言い争う声がする場合は迷います。
ただの夫婦喧嘩かも知れない、親子喧嘩かも?
ちょっとばかり声が大きくなっただけで、110番するほどじゃないのかも知れない・・と思って迷ったらどうするのが正しいと思いますか?
ひんぱんに喧嘩する声が
聞こえるなら通報は
しないかも知れない
昔住んでた家の隣が
数日おきに夫婦喧嘩してて
すごい大声が聞こえるけど
数時間後には笑い声が
聞こえてたんだよね
そういうこともあるから
たしかに110番するのは
迷ってしまうね
迷っている間に取り返しのつかないことになるかも知れないけれど、目撃しているわけじゃなく、声や音だけだと迷う人が多いのではないでしょうか。
基準があるわけじゃないのですが、ある程度の目安になることがないのか調べてみました。
事件と断定できない場合
近所の家から言い争う声が聞こえたとしても、それが事件と断定することは難しいでしょう。
この場合の通報にためらう理由は、たいしたことでもないのに通報したと思われて警察から注意を受けるのではないか・・ということ。
そして何より、通報したことがバレて逆恨みや仕返しをされるリスクを考えてしまい、躊躇してしまうことでしょう。
偶然、通りすがりで目撃したわけじゃなく、ご近所の家というのがポイントです。
この場合、事件と判断するのが難しいので、通報までしない人が多いのでしょう。
もしもちょっと喧嘩がいつもよりも激しかっただけだとすれば、それで何事もなく終わります。
ですが、万が一にも取り返しのつかない結果になったら自分自身も激しく後悔するでしょう。
また、常日頃から怒鳴り声や物がぶつかるような音がするのも、日常的にDVがあるかも知れません。
判断の困る場合の目安がどこかに示されているわけじゃないのですが、夫婦喧嘩や親子喧嘩など、家族間の喧嘩がエスカレートして事件になることも珍しくないので、「これはただごとじゃない」と感じたら通報しても構わないのです。
状況ごとに考えてみましょう。
異常を感じる状況とは
ご近所の喧嘩の声を通報するかどうか、状況ごとに考えてみましょう。
いつもより激しい
世の中には、夫婦や親子の会話が荒っぽくて、喧嘩口調が当たり前ということもあります。
他人が見ていると喧嘩しているようですが、それが普通ということも。
住宅密集地やアパートやマンションなどの集合住宅では、そういう声がいつも聞こえていて慣れてしまっていることもあるでしょう。
初めて聞いたときはビックリしたとしても、連日がその様子で、それがその家庭の日常だとわかれば少々うるさくて迷惑しても通報レベルまではいかないと思います。
ですが、いつも聞こえているからこそ、異常にも気が付きます。
いつもよりも激しく怒鳴り合っていたりすればただ事ではないとわかりますよね。
「いつもとは違う」というのが通報のきっかけになるのです。
家族構成が変化した
ご近所のお宅の家族構成まで細かく知っているかどうかによりますが、新たに同居人が増えた様子がみられた後に喧嘩する声が頻繁に聞こえるようになった場合は、トラブルが起きているかも知れません。
例えば母子家庭だったはずなのに男性の出入りする様子が見られるようになったのなら、通報をためらわない方が良いでしょう。
間違いでも構わないから、児童虐待などが少しでも疑われるのなら勇気をもって通報しましょう。
連日続く
連日のように争う声や物騒な物音が聞こえる場合は、DVかも知れません。
当事者が警察に相談していたとしても、その場では通報できないこともあるため、連日のように怒鳴り声が聞こえるのなら通報してもいいでしょう。
エスカレートして事件になるのを未然に防ぐことができるのなら、間違いでも構わないと思います。
通報が間違いだった場合
110番に通報の電話をすると、まず「事件ですか?事故ですか?」と聞かれます。
目撃しているわけじゃないので、この場合は「もしかしたら事件かも知れません」と答えればいいでしょう。
状況を聞かれるので、そのまま伝えます。
現場と思われる家がはっきりわからない場合は、その旨も伝えますが、概ねの場所は伝えられるはずなのでできる限り詳しく伝えましょう。
もしも警察を呼ぶようなトラブルではなく、ほんとにただの夫婦喧嘩や親子喧嘩だったとしても、それで処罰されるようなことはありません。
通報は匿名でも可能
通報者の名前を聞かれますが、伝えたくない場合は匿名でも構いません。
通報時に発信者非通知にすることも可能です。「184」をつければ非通知になります。
近所の喧嘩を通報した場合、通報者がわかると逆恨みされてしまう危険は否定できません。
どう考えても通報者とわかってしまう場合(近くに他の住人がいないなど)は、そのことをきちんと警察に伝えておきましょう。
警察側は守秘義務がありますが、人間のすることなので絶対!はありません。
念には念を押しておくべきです。
まとめ
夫婦喧嘩や親子喧嘩の声が近所にどれほど聞こえているのか、当事者たちは気が付いていないケースがあります。
深夜の時間帯に大喧嘩すれば、窓が開いていなくても近所に響き渡りますよね(防音設備でもない限り)
頻繫に喧嘩の声が響いてくるのは、他人ごとだとしても精神的にダメージがあります。
事件というほどじゃなくても、通報されることで近所に自分たちの騒動が聞こえていることを初めて知るのではないでしょうか。
ためらうのも当然ですが、心配したり、ストレスに感じたり、怖くなったりするのなら、通報しましょう。