日本では当たり前の慣習となっているお中元、お歳暮の文化ですが、これは海外にはないものなのでしょうか。

ない!

言い切っていいの?

いい!

なんだろ、その自信満々な感じは

根拠はない!

ないんかい!
根拠はわからないけど、私もないと思います。
こんなめんどくさいことをずっと続けるなんて、日本人しかできないのでは・・なんて思っちゃいます。
ということで、調べてまとめてみました。
お中元・お歳暮の起源とは
「お歳暮」「お中元」は今でこそ贈答文化として定着していますが、もともとは宗教的行事や祖先供養が起源なんです。
時代ごとに簡潔にたどってみましょう
🏮 お歳暮・お中元の歴史的な起源
🏛️ ① 古代〜中世:祖霊供養から始まる
- 日本では、お盆(旧暦7月15日頃)と年末に、祖先の霊をまつる風習がありました。
- もともと「中元」「歳暮」は、神仏へのお供え物を親類や近所に分ける行為。
→ 「贈り物」ではなく「供養の分配」だったのです。 - 「中元」という言葉は、中国の道教の節日が由来。
🧧 中国の影響(道教)
- 道教では一年に三つの「元」がありました:
- 上元(1月15日)
- 中元(7月15日)
- 下元(10月15日)
- 中元の日は「地官赦罪の日」で、祖先を供養する日とされた。
→ これが日本のお盆(盂蘭盆会)と結びついたのです。
🏯 ② 江戸時代:贈答文化として定着
- 江戸時代になると、商人の間で日頃の付き合いに感謝を込めて贈り物をする習慣が発展。
- 「お中元」=お盆の時期に先方へ贈る品
- 「お歳暮」=年の終わりに取引先や恩人に贈る品
- このころから「贈答のタイミング」が年中行事として定着し、
→ 「歳暮回り」や「中元回り」という言葉も生まれました。 - 贈る内容は、主に酒・魚・乾物などの保存食。
🏮 ③ 明治〜昭和:全国的な慣習に
- 明治期、郵便や鉄道の発展により、遠方にも贈り物を届けられるように。
- 都市部を中心に「お中元・お歳暮商戦」が活発に。
- 百貨店が「贈答品カタログ」を出し、全国に広まる。
- 戦後になると、企業間の営業・取引上の慣習としても根付きました。
→ 「義理と人情の象徴」とされる時代です。
💻 ④ 平成〜令和:形式から気持ちへ
- 1990年代以降、バブル崩壊や企業コンプライアンスの強化で「義理ギフト」が減少。
- 現代では、形式的な「贈らねばならない」から、
→ 「感謝を伝える」「自分らしい贈り方をする」へ変化。 - ネット通販やカジュアルギフトの登場で、自由で個性的な贈答文化に進化しています。
海外にはお中元・お歳暮文化はない?
「お歳暮」や「お中元」は日本独自の贈答文化ですが、似たような習慣は世界の他の国にもあります。違いを分かりやすく整理してみましょう。
日本:お歳暮・お中元
- お中元:7月(関東)または8月(関西)に、日頃の感謝をこめて贈る。
- お歳暮:12月に、1年の感謝と来年もよろしくという意味で贈る。
- 相手:親戚・上司・取引先・恩師など。
- 内容:食品・飲料・洗剤など「家族で使える消耗品」が多い。
- → 社会的儀礼・人間関係の維持の意味が強い。
🌏 海外の類似文化
🇨🇳 中国:「中秋節の贈り物」「春節の贈り物」
- 季節の節目に**月餅(げっぺい)**やお茶などを贈る。
- 家族・上司・取引先へ感謝を示す点は日本と似ている。
- ただし、宗教的・家族的なつながりが中心で、形式化はやや少ない。
🇰🇷 韓国:「ソルラル(旧正月)」「チュソク(秋夕)」の贈答
- 伝統的に**贈り物セット(食用油・果物・韓牛など)**を贈る。
- 国家規模の長期休暇の際に「感謝と健康を祈る」意味で贈る。
- 日本のような「年2回・中元歳暮」の形式とは異なるが、近い感覚。
🇺🇸 アメリカ:「ホリデーギフト」「クリスマスギフト」
- 感謝祭(Thanksgiving)やクリスマスの時期に贈り物をする。
- 家族・友人中心で、ビジネス関係にも贈る場合あり。
- ただし、形式よりも個人の好みや気持ち重視。
🇬🇧 イギリス・欧州
- クリスマスや年末にワインや菓子を贈る慣習あり。
- 企業同士でも贈ることはあるが、日本のように社会的義務ではない。
🧭 まとめ
| 国・地域 | 贈る時期 | 主な意味 | 社会的義務感 |
|---|---|---|---|
| 🇯🇵 日本 | 夏・冬 | 感謝・関係維持 | 強い |
| 🇨🇳 中国 | 節句(中秋・春節) | 家族・縁の強調 | 中程度 |
| 🇰🇷 韓国 | 旧正月・秋夕 | 感謝・健康祈願 | 中程度 |
| 🇺🇸 米国 | 感謝祭・クリスマス | 感謝・友情 | 弱い |
| 🇬🇧 欧州 | クリスマス前後 | 感謝・挨拶 | 弱い |
つまり、季節の贈り物文化は世界に広くありますが、「お中元・お歳暮」のように年2回、社会的儀礼として定着しているのは日本独特です。
この制度は、江戸時代に「年中行事」と「商習慣」が結びついたことから始まったといわれています。
現代のお歳暮・お中元事情
現代の「お歳暮・お中元」は、伝統を残しつつも時代に合わせて大きく変化しています。
現代のお歳暮・お中元事情(2020年代〜)
① 贈る人が減っている
- ピークは1970〜1990年代。バブル期には「取引先・上司・親戚」など幅広く贈っていました。
- 現在は、
- ビジネス上の贈答 → 会社のコンプライアンスで禁止されるケースが多い。
- 個人間の贈答 → 親・親戚、仲の良い友人などに限定。
- データ:百貨店協会や通販会社の調査では、贈答経験者は年々減少。
→ 特に20〜30代では「贈ったことがない」人が過半数を占めます。
② 代わりに「カジュアルギフト」へ
- 「お歳暮・お中元」という形式ばった呼び方を避け、
→ 「お世話になりましたギフト」「サマーギフト」「ウィンターギフト」などに変化。 - LINEギフトやAmazonギフトなど、SNS経由の気軽な贈り物も増加。
- 贈る目的も「義理」より「気持ち・お礼重視」にシフトしています。
③ EC(ネット通販)主流化
- 百貨店やスーパーよりも、オンライン注文が主流に。
- 自宅配送・直送が簡単になり、「会わなくても贈れる」点が支持。
- 季節ギフト市場では、楽天・Amazon・百貨店オンラインが中心。
- 特に「ふるさと納税」など、地域産品を贈る形も人気。
④ 内容の変化
昔は洗剤・ハム・缶詰などが定番でしたが、
現在は以下のように多様化しています👇
| 人気カテゴリー | 内容例 |
|---|---|
| グルメ系 | 高級フルーツ、和牛、海産物、スイーツ |
| 健康志向 | 無添加食品、有機茶、スムージーセット |
| ご当地品 | 地方ブランドのクラフトビール、地酒、調味料 |
| 体験型 | グルメ券・サブスクギフト・カタログギフト |
| エシカル系 | サステナブル素材やフェアトレード製品 |
⑤ 「やめどき」を意識する人も増加
- 「お歳暮・お中元の関係をどこで終えるか」も社会的話題。
- 現代では、
→ 3〜5年ほど贈ったら自然にフェードアウトするケースが多い。
→ 「お世話になりました」など一言添えて終了するのが礼儀とされています。
⑥ 若い世代の新しい動き
- SNS上で「ギフト文化の再発見」が進む。
- 「#夏のご挨拶」「#ありがとうギフト」などで投稿。
- 手作り・地元産・小規模ブランドが人気。
- 形式ではなく、**“自分らしい贈り方”**を重視する流れ。
🎁 まとめ
| 時代 | 贈る目的 | 主な相手 | 傾向 |
|---|---|---|---|
| 昭和〜平成初期 | 社会的義務・取引維持 | 取引先・上司・親戚 | 義理・形式重視 |
| 平成後期〜令和 | 感謝・交流 | 家族・友人・親しい関係 | 自由・個人重視・オンライン化 |
日本独自のこの慣習がいつまで続くかはわかりませんが、時代を経てもカタチを変えて残っているところを見ると、意外と続いていくのかも知れませんね。

