関西出身の友達との会話には、とても頻繁に「オカン」が登場します。
たまたま私お友達がオカンの話をしたがる人なのかと思ったのですが、どうやらそうではなさそうです。
関西(とくに大阪)では、自分の母親の話をよくするは多い傾向にあるようです。
しかも、性別や世代を問わないのです。
関西以外では、母親の話を頻繁にする大人は少ないように思います。
なぜ関西の人は、あんなにオカンネタを話したがるのか、疑問に思ったので調べてみました。
関西人が母親の話をしたがる理由
関西人は会話の中で「うちのオカンはな」とか「オカンが言うには」など、母親ネタがよく出ます。
その理由を調べてみると、理由と思われるいくつかのことが見えてきました。
オカン好きは恥ずかしくない
関西では、母親の話をよくするからと言って、マザコン扱いされることは滅多にないようです。
それは、オカンネタが自虐に近かったり、シュールな内容だったり、オカンのキャラが秀逸だったりするからです。
しかし、関西のお母さんだけがそんなに面白い言動が多いのも不自然ですよね。
つまり、お母さんの面白いところをしっかり観察していて、それを面白く話すスキルが磨かれる土壌なのではないでしょうか。
それほどしっかり観察できるということは、母親が好きじゃないと無理です。
マザコンとは違うけれど、母親への愛情の強さが根底にあるのだと思います。
オカンが面白いのが自慢
関西のお笑い芸人は、自分の母親のことをネタにして話すのをよく聞きます。
その話の内容によっては、母親の立場が悪くなるのではないかと少し心配になるくらいです。
しかし、関西では母親が面白いのは自慢できることなんですよ。
「○○くんのオカンはホンマにおもろいな」と友達に言われると、すごく嬉しくなるんだとか。
つまり、友達から面白い母親だと思われたくて、面白可笑しく話そうと頑張っているのでしょうね。
オカンネタは最強のコミュツール
関西では、初対面の人にもオカンの話をします。
というか、初対面だからこそ、早く打ち解けるためにオカンネタをする傾向があるのです。
オカンの面白い話は、誰も傷つけません。
自分の知らないところで、お笑い話のネタにされているとしても、母親に悪意を持ってネタにしているわけじゃないからです。
初対面の緊張感も、素早く解かすパワーが、オカンネタにはあるのでしょう。
関西以外ではあまり聞かない理由
関西以外では、自分の母親のことを会話のネタとして頻発する人は少ないように感じます。
ですが、じつはそうでもないのです。
関西以外でも、母親の話をしている人は意外と多いのですよ。
ただ、「うちの母親がね」とか「僕の(私の)お母さんはね」など、会話のネタとして全面に出すことが少ないのでしょう。
会話の流れの中で自然に母親のことを話しているのです。
関西の人は、オカンネタによって笑いが起きることを意識するのか、「うちのオカンが」と印象を付けて話し始めます。
会話の中に自然に溶け込んでいる母親のエピソードと、今からオカンの話では笑わせる気満々比較してみると、薄い印象になるだけではないでしょうか。
母親の話は全国共通で共感される
関西人が、テンポの良い関西弁でオカンのネタを面白く話すのは、全国どこでもウケが良いのです。
前述にもありますが、オカンネタは基本的に母親のことをよく観察して生まれます。
そこには母親への愛情が見え隠れするので、好感が持てるわけです。
しかも、母親の話題は地域が違っても共感することが多いので、受け入れやすいのではないでしょうか。
関西弁で話すオカンネタは、全国どこでもテッパンだと言っていいでしょう。
まとめ
関西の人がなぜオカンネタを話したがるのか。
ハッキリとした理由があるわけじゃないですが、背景にあるものはぼんやりと見えてきました。
母親という身近な存在の行動や言葉を、面白く話すスキルが上達しやすい環境があるのが一番大きいのではないでしょうか。
そして何より、みんなお母さんが好きだということです。