石油ファンヒーターや石油ストーブを使っている方なら、灯油用のポリタンクも使っていますよね。
冬になると、ホームセンターに大量に積み上げられて売っています。
さて、このポリタンクですが、赤色と青色があるのを知っていますか?
私は青色しか知らない
ええええ、赤色でしょ
なぜか青色派と赤色派に分かれているのです。
同じ灯油を入れるポリタンクなのに、なぜ青色と赤色があるのか、不思議です。
その理由を掘り下げてみました。
灯油用のポリタンクの色分け
灯油を入れるポリタンクは、地域によって赤と青に分かれているのです。
東日本は赤色、西日本は青色です。
なぜは北海道だけは青色や緑色なのですが、北海道を除いては、東が赤、西が青ときれいに分かれるのです。
赤と青が分かれる境界線は、太平洋側は愛知県と静岡県、日本海側は富山県と新潟県の境目をつなげたラインです。
愛知県民だから青しか知らなかったけど、上京して赤しか売っていないことに驚いたのは私のことです。
そんな違いがあるなんて、知らなければびっくりしますよね。
北海道だけは独自のスタイルなのが不思議なのですが、その理由ははっきりしません。
北海道では、ポリタンクに保存するよりも、屋外に灯油用のタンクが設置されている家庭も多いようです。
灯油を使う量も半端ないでしょうから、ポリタンクの色分けとか、あまり地域性の定義にこだわらなかったのかも知れません。
西と東で色が分かれた理由
灯油を入れるポリタンクが西日本と東日本で色が分かれたのは、JIS規格(日本工業規格)が灯油用として色を付けるように定めたからです。
それまでは、白色のポリタンクに入れていたのです。
白色のポリタンクは、水を入れるものというイメージがありますが、以前は灯油も白色のポリタンクを使っていたのですね。
しかし、白色のタンクでは紫外線の影響を受けやすく、灯油が劣化する恐れがありました。
しかも、中身が灯油だとわかりにくいのは危険だということで、JIS規格が色を付けたタンクを使うように定めたわけです。
ところが、色までは指定しなかったのですね。
結果として東日本では危険をイメージさせる赤色のタンクが普及しました。
西日本でも赤色にしようと考えていたのですが、赤色の顔料と青色の顔料とではコストに差がありました。
青色の方が安かったのです。
西日本最大の都市である大阪は、古くから商売で発展してきた土地です。
「赤じゃなければダメだと決まっていないのなら、青でも問題ないでしょ!」ということで、西日本では青色のポリタンクが普及したのです。
東日本と西日本でハッキリ分かれることは他にもありますが、愛知県や静岡県あたりでは、中間なので曖昧なことが多いのです。
ところが、ポリタンクの色に関しては、かなりはっきりと境界線で分かれるのは面白いですね。
カラーの定義はなくなった
じつは最近では、西日本、東日本に関係なく、カラフルなカラーのポリタンクが販売されるようになりました。
ピンク、イエロー、ライトブルーなど、パステル調の明るいカラーのポリタンクが登場しています。
紫外線から灯油の劣化を防ぐような加工がされていれば、色は自由に選べる時代になったのです。
それはそれでイイことなのでしょうが、西と東できれいに分かれた青と赤のポリタンク文化も残って欲しいと思います。
まとめ
灯油用のポリタンクに赤色と青色がある理由は、知っている人も多いのですが、つい理由を忘れがちです。
深い理由があるわけじゃなく、ただコストカットをしたかっただけという理由だからではないでしょうか。
東日本と西日本の気候の違い、紫外線量の違いがあるから、色を変えなければいけなかった・・というような深い理由だったのなら、一度聞けば忘れないと思いますが。
でも事実は事実なので、コストカットによって青色になったと覚えておいてくださいね。