自転車の呼び方は色々ありますよね。
チャリンコとか、チャリと呼ぶ人は多いと思います。
チャリンコという呼び方は、高齢の方たちでも使うので、かなり古くから使っていた呼び名なんでしょうね。
また、ママチャリというのもよく聞きます。
これは女性向けの自転車のことだとわかります。
お母さんたちが好んで乗っていたからでしょうね
他にも意外と知られていなくて驚いたのはケッタ、もしくはケッタマシンです。
これは愛知県や岐阜県などでは当たり前に使っています。
その地方出身の人間は、まさか方言なんて思っていないので、他の土地では通じないことにショックを受けます。
自転車の呼び方は、きっと日本全国ではもっと色々あるのかも知れません。
そもそも、自転車ではなぜいけなかったのでしょうか。
自動車のことは「くるま」と言うのが一般的ですが、自転車にも「車」という文字が入っているのに、自動車の方に「くるま」の座を明け渡してしまったので苦肉の策として色んな呼び方ができたのか?
そんな想像をしているだけでは解決しないので、自転車の呼び方について調べてみました。
自転車の呼び方・チャリンコの由来
自転車という乗り物は、ヨーロッパから日本に伝わったものです。
日本では明治以降に広まっていきますが、そもそも自転車というのは、足踏み式の三輪車の名称だったのです。
江戸時代にはすでにヨーロッパから自転車は伝わったのですが、ほとんど人の目に触れることもなく、知られることもありませんでした。
その後、明治時代になると富裕層の遊び道具として広まり、日本製の自転車も続々と開発されるようになります。
庶民の移動手段として使われる便利な乗り物となっていくのです。
ただ、チャリンコという呼び方は戦後になってから使われるようになったという説が有力です。
その由来も色々あります。
有力説は2つあるので、1つずつご紹介します。
①ベルの音
自転車の付いているベルの音が、チャリンチャリンと聞こえるので、それがチャリンコの由来になったという説が一番有力です。
誰もがまず思い浮かべる由来ですよね。
②韓国語の発音
韓国語では、自転車のことをチャジュンゴと言います。
戦後の日本には、朝鮮半島出身の方たちが沢山暮らしていました。
彼らの言葉が由来になった呼び方があっても不思議ではありません。
チャリンコが広まったきっかけ
自転車のことをチャリンコと呼んでいたのは、東京の下町の子供たちが始まりだったと言われています。
そこから全国的に広まったのは、1970年代にヒットしたロボコンというロボットが登場する子供向けの番組がきっかけという説があります。
この番組の中で、登場人物が自転車のことをチャリンコと呼んでいたので、子供たちに一気に知られるようになり、それが世代を超えた呼び方になっていったと考えられているのです。
自転車の呼び方・ママチャリの由来
ママチャリに関して言えば、女性たちがスカートでも乗りやすい設計にした少し小型の自転車の名称というのが由来だとわかります。
ママチャリが登場するまでの自転車は、スカートでは乗りにくいものでした。
買い物や通勤、通学に使える女性向の設計の自転車が発売されると、家庭の主婦たちの間にも大流行してママチャリという呼び方が定着していきます。
今では小型の自転車に限らず、ロード用やマウンテンバイクなどの自転車以外のシティサイクルのことはすべてママチャリと呼ぶほど定着した名称です。
自転車の呼び方・ケッタの由来
自転車のことをケッタとかケッタマシンと呼ぶのは、名古屋を中心とした中部、東海地方の広い範囲です。
ケッタは方言とは思っていなくて、上京して通じなくて恥ずかしかった
これは愛知県民あるあるです。
方言と言っても昭和になってから生まれた言葉です。
由来については諸説ありますが、愛知県や岐阜県あたりでは「蹴る」ことを「けたくる」と言います。
この「けたくる」が、ペダルを蹴るようにしてスタートする自転車に当てはめたのではないかという説が有力です。
また、ケッタマシンという呼び方もあります。
これがゲッターロボというアニメの中の、ゲッターマシンという乗り物が出てきます。
それをケッタにかけてケッタマシンになったのではないかと言われています。
ただ、名古屋の人たちもケッタの語源について、確かなことはわからないのです。
他の呼び方を探してみた
自転車の呼び方は、チャリンコ、ママチャリは全国区です。
ケッタやケッタマシンは、地域限定ですが、すでに何十年も使われているので、定着した呼び方です。
では、他の地域にも自転車の別の呼び方があるのでしょうか。
チャリやチャリンコ以外では、ケッタのような地域限定も少ないようです。
和歌山県周辺の「じてこ」や「じてんこ」、新潟などの「わっぱ」はその地域では根強く残っているようですね。
「じてこ」や「じてんこ」は自転車が訛ったのだとわかります。
「わっぱ」は車輪をイメージしたと想像できます。
まとめ
考えてみると、原動機付自転車のことは原チャリと呼ぶほどチャリやチャリンコというのは当たり前になっているのです。
今ではチャリンコやチャリ以外の呼び方に変えられても、違和感がありますよね。
不思議なものですが、馴染んでしまえば妙な呼び方でも気にならなくなるものなのです。