日本は豊かな国というイメージを持たれていたのですが、それはもう昔の話です。
今ではすっかり貧しくなり、格差が広がっています。
ただ、表面的には貧困というイメージはないのでわかりにくいですね。
たとえば、ひとり親世帯では子供に満足な食事を与えられない家庭も増えているため、日本全国で「子ども食堂」の輪が広がっています。
民間の人たちの善意で運営されている子ども食堂が、この国の貧しさを物語っていますよね。
本来であれば、公的な援助で子供たちの成長を支えないと少子化が解決するはずもありません。
そして、独身女性の生活の苦しさも、表面に見えにくいのではないでしょうか。
スマホ持ってるのに
貧困って言わないでしょ!とかね
衣食住が何とかなれば
貧困とは言わないとかね
貧困にも
種類があるんだってね
ふむふむ・・・
ただ「貧しい」というだけではなく、貧困も分類して考えるようです。
今回は貧困問題のなかでも、独身女性の貧困の理由が誤解されるのはなぜなのか、考えてみようと思います。
2つの貧困とは
貧困という言葉からイメージするのは、
食べるものなくて飢えている
住む場所がない(安定しない)
このような、人間として生きる最低限の環境が整わない状態のことを頭に浮かべるのではないでしょうか。
このような貧困のことは絶対的貧困と言います。
日本では、このような絶対的貧困は少ないのでわかりにくいのでしょう。
この国で増えているのは相対的貧困です。
相対的貧困とは、いわゆる平均的な中間層の収入の半分以下の収入しか得られていない状態のことです。
中間層と呼ばれる層は年々少なくなっています。
シングルマザーや非正規労働の女性に相対的貧困が多いのですが、それが表面に見えにくいのは命にかかわるような貧困ではないからなのでしょう。
女性の生活苦への勘違い
独身の女性が一人暮らしすると、生活が苦しくて健康的で文化的な生活ができなくなるケースが増えています。
その原因は労働条件が一番大きな要因です。
しかし、世の中では勘違いされることもあるのです。
例えば、独身女性の貧困が話題になると、かなりの頻度で男性陣から妙な勘違い発言が聞かれます。
洋服代や化粧品にお金かけ過ぎるから
スマホ代は払えるのに
旅行や女子会にお金使えるのに
ブランド品を買うからでしょ
結婚すれば解決するじゃん
いい部屋住んでいるのに?
こんなことを言う人が結構います。
独身女性のイメージとして、テレビドラマの中の女性などを思い浮かべるのでしょうか。
華やかに自由に暮らしているのが、自立した独身女性の生活だと・・。
ブランド品を買ってるとか、旅行に行くとか、洋服や化粧品にお金をかけるというのも、実態とは違うとしてもそう見えてしまうのでしょう。
女性の生活苦の理由
女性が生活苦に陥ってしまう理由は、労働条件を除けば住環境が一番大きいと考えられます。
非正規労働で平均所得以下で生活している層は女性だけではなく、男性も増えています。
しかし、男女で比較すれば女性の方が家賃の高い物件に住んでいるのです。
同じ手取り15万円だったとして、男性なら3万円くらいの家賃の物件が見つかれば飛びつくのではないでしょうか。
ですが女性はそんなに簡単ではありません。
防犯を考えればオートロック付きの物件を選びたくなります。
さらに言えば、駅から遠くなれば家賃も安くなりますが、これもまた防犯を考えればできるだけ駅近で人通りの少ない地域は避けたいでしょう。
必然的に家賃は高くなってしまいます。
家賃の負担が大きくなると、洋服はファストファッション、化粧品は100均、できる限り自炊をするなどして切り詰めて暮らすしかないのです。
防犯を考えなければ、家賃の安い物件を選べるのですが、やはり女性の一人暮らしは危険が多いので譲れない部分ではあるでしょう。
収入に合わせた家賃の物件を探せる男性よりも、相対的貧困に陥りやすい労働条件で働く女性が生活苦に陥る理由は自分の命を守るためだったのです。
まとめ
一人暮らしの女性が、少ない収入のなかでも工夫しながら生活しています。
ですが、どんなに工夫しても防犯だけはこだわらないと背に腹は代えられません。
稼ぎが少ないのに、いい部屋に住んでいるな・・と思われるかも知れませんが、それは防犯を第一に考えているからだと理解して欲しいものです。