小中学生の頃は、自分でお金を稼ぐ手段がほとんどありません。
子役やモデル、アイドルなどで収入を得ているケースもあるでしょうが、特殊ですよね。
一般的には、義務教育中の子供が働ける場所は、ほとんどありません。
だから高校生になってアルバイトをして、自分でお金を稼ぐのを楽しみにしている子供も多いはず。
親の顔色をうかがうこともなく、自分の稼いだお金で欲しいものを買える喜びを早く感じたいと思ってワクワクしているでしょう。
ところが、高校の校則でアルバイトを禁止しているケースはかなり多いのが現実です。
せっかくアルバイトできると思って楽しみにしていたのに・・とガッカリしてしまいますよね。
でも、バレなきゃいいんじゃない?
みんな内緒でやってると思うよ
バレても退学にはならないでしょ
こういう人が多いのも現実で、内緒でアルバイトしている高校生は相当な割合になると思います。
そうなると、アルバイト禁止の校則なんて意味がないような気もしてきます。
いったいなぜアルバイト禁止の校則が存在するのでしょう。
禁止する意味や理由について、掘り下げてみました。
アルバイト禁止の校則の意味
アルバイトを禁止する校則があるのは、全日制の高校がほとんどです。
定時制や通信制は、勉強以外のこともできる時間を必要としている人が通うことが多く、そこに「働く」という選択肢もあるわけです。
全日制と比べて時間が短いので、働くことも可能になるわけですね。
高校生のアルバイトを禁止する理由としては、勉学に専念するためというのが一番です。
授業の時間だけじゃなく、自宅で勉強する時間のことも考えて、アルバイトをするのを禁止していると説明する学校が多いようです。
勉学に専念するという理由以外にも、いくつかの事例があるので見てみましょう。
部活動に参加しなくなる
アルバイトを許可すると、部活動に参加しない生徒が増えるという理由から禁止している学校もあります。
部活動の参加は任意だとすれば、アルバイトが理由ではないと思うのですが、「アルバイトできないなら部活に入ろう」という生徒が増えることを期待しているのでしょうか。
労働環境が良くない
アルバイトの求人を見ていると、一般の時給と高校生の時給には差があります。
同じ学生でも、大学生とも差が付けられていることが多いですよね。
これは、高校生は18歳未満がほとんどなので深夜まで働けないことなど、雇用する側が都合よく使えないからです。
もっともらしく「高校生は社会人としては未熟だから」というのは、建前だと思われます。
学校側としては、人件費削減のために利用されるのを未然に防ぐために、アルバイトを禁止しているのでしょう。
生活の乱れの原因になる
アルバイトをしていない高校生は、友達も同年代がほとんどです。
しかしアルバイトをすると、様々な年代の人と出会う可能性があります。
色んな年代の人と知り合うのは、社会勉強として役に立つと思う反面、悪い大人に影響を受けるリスクも当然あるわけですね。
アルバイトをする高校生の割合
パートやアルバイト先を紹介するサービスを展開している企業の調査などを参考にすると、アルバイトをする高校生の割合は約20%ほどです。
その20%のうち、学校に許可されている割合がどのくらいなのかはわかりません。
目的は学費を稼ぐわけではなく、趣味や遊びのためにアルバイトしている人の方が多いのではないでしょうか。
趣味や遊びが目的だと聞かされると、不必要なアルバイトだと思われてしまいそうですが、学費の負担をかけている親からおこずかいを貰いたくないからバイトをするという高校生もいます。
高校生のアルバイトへの目的に対して、大人の先入観が悪い方向に行っているようですが、子供も高校生くらいの年齢になれば、ちゃんと親のことを考えていると思いますよ。
例外で認められるバイト
高校は義務教育ではないので、働きたいと思うのなら、就職するという選択肢もあります。
ですが、勉強したいけれど事情があって高校進学を諦める場合は別の話です。
その事情が経済的なことであれば、学校側も例外としてアルバイトを認めることもあります。
授業料は助成の対象になったとしても、ひとり親世帯などの事情によっては、アルバイトが家計支えの一部になる子とも考えられます。
学校側が認める事情があれば、アルバイト禁止の校則があったとしても絶対ダメではないでしょう。
ただし、アルバイトのために学校を休むとか、勉強ができずに成績不振が続くような場合は、事情があったとしても認められなくなることがあります。
働きながら高校の勉強をするのであれば、全日制よりも定時制や通信制の方が適しているのは間違いありません。
まとめ
一説には、アルバイト禁止の校則は親の要望が強かったとも言われています。
今の時代では考えられないのですが、受験戦争と呼ばれるほど学歴が重視されていた時期が日本にもあったのです。
とにかく勉強して有名大学に進学させることが親の責任だと思われていたのです。
アルバイトする時間があるなら、「受験勉強に専念して欲しい」という願いが強かったのだと思います。
時代の流れとともに、アルバイトを禁止する理由もかわりつつあります。
親からの要望があれば、校則も変わる可能性があるのではないでしょうか。