数年前のことですが、「ご苦労様でした」と言われたことに腹を立てた人が暴れたというニュースを見た記憶があります。
なぜ「ご苦労様」とねぎらいの言葉をかけられたのに、腹を立てるのか不思議に思う人もいるでしょうね。
なんで?
なんでなん?
あれでしょ!
「ご苦労様」は
上からの言葉でしょ
それな
ちょっと話題になったので、記憶に残っている人もいるでしょう。
「ご苦労さま」とは、目上の立場からのねぎらいの言葉なので、自分よりも年下や立場が下の者から言われるとカチンとくる人もいるのですよ。
そんな細かいこと言ってたら
普通に暮らしていけないよ
ほんとそうですよね。
しかし「ご苦労さま」のように上から下へ、下から上へ使う言葉は他にもあります。
このような細かい言葉のルールは、職場で蔓延るとすごくめんどくさいのですよね。
正しい言葉を使うのは大切なことだけど、間違ったまま世の中に広まっている言葉の山ほどあるため、何が正しいのか判断する基準も曖昧になっています。
「参考になります」というのも、職場で使うのに気を付けたい言葉なのですが、何だかややこしいですね。
職場で使う敬語の中でも、とくに気を付けたい言葉についてチェックしてみましょう。
参考になります
「参考になります」と上司や先輩に対して使うのは、失礼にあたるのです。
アドバイスをもらったときに
「ありがとうございます。
参考にします」というのが
失礼になるの?
意外と知られていないので、普通に使っている人もいるでしょう。
上司や先輩も知らなければ、別に問題になることもありません。
いったい何が失礼なの?
それは「参考」という言葉の意味が目上の人には失礼になるからです。
ザックリ言えば「あなたの意見は私の考えをまとめるときの足しにするよ」という意味なんですよ。
せっかく助言してくれた上司や先輩に「足しにする」というのは、たしかに失礼になります。
じゃあ、そういうときは
何と言えば?
目上の人から助言されたときは「勉強になります」というのが正しいです。
お、たしかに
「勉強になります」の方が
いい印象があるね。
使う場面と相手によって言葉を使い分けなければいけないので、職場での敬語は難しいのですよね。
お名前ちょうだいできますか
職場の電話対応で、相手の名前を聞くときによく使いがちな「お名前ちょうだいできますか」というのは、すごく丁寧な言葉を使っているみたいですが、これは間違いなので気を付けないといけません。
うそだ!
よく聞くよ!
うん、よく聞く
そう思ってしまうのも仕方ないのかも知れませんが、もしかしてそれは「お名刺ちょうだいできますか」とごちゃ混ぜになっているのではないでしょうか。
あ・・・・
う・・・・・
そもそも「ちょうだいする」とは「もらう」のへりくだった言葉です。
つまり「お名前ちょうだいできますか」は「あなたの名前をもらえますか」と聞いていることになります。
名前を譲るわけないので、これは間違いなのです。
正しくは「お名前をうかがってもよろしいでしょうか」なのですね。
名刺は物なので「ちょうだいする」でも良いのです。
まとめ
「参考になります」は目上の人には使わない。
「ごくろうさまです」も目上の人には使わない。
相手によって正しく使い分けるのが難しいので、職場でよく使う言葉は時にはチェックしてみる必要がありそうですね。