小学校ではあまりないのですが、中学校になると珍しくない校則がタイトルの通りです。
他の学年の階や棟へ行ってはいけないというルールです。
学校の中なのに、行動範囲が制限されているのです。
そういえば、
そんな規則あったかも
うん
中学に入ってビックリした
何のためにそんな規則を
作ったんだろうね
わかんないなぁ
今思い出しても、不可解だなと思う校則のひとつです。
しかし、この校則は今現在も多くの学校に残っています。
なぜ校内なのに、他の学年の階へは行ってはいけないのか。
その理由について、考えてみましょう。
校内通行制限の一例
校内を自由に通行できない規則を設けている学校は、中学校に多く見られます。
ここで、ある首都圏の公立中学の生徒指導の指導に書かれているルールを参考にしてみす。
*他学年の階、廊下、教室、トイレには行かないでください。
また、自分の学年フロアであっても、他のクラスには入らないでください。
*通常使用する階段は、1年東階段、2年中央階段、3年西階段です。
*遅刻の報告などで職員室へ来る際は、他学年の教室前は通行しないでください。
これはある公立中学の校則ですが、同じような内容の校則は全国各地にあるようです。
驚いたのは、他の学年の階だけじゃなく、自分の学年の階でも他のクラスに入らないようにと指導していることです。
他のクラスに入るなんて、当たり前にしていたことだと思うのですが、それすらダメなんですね・・。
他の学年の階へ行くのがダメなのですから、当然のことながらトイレもダメです。
しかしねぇ、そんなこと言われても、どうしようもない事態になることだってあるじゃないですか。
急にお腹が痛くなるとか、自分の学年の階にあるトイレが混みあってて間に合いそうもないとか。
そういう緊急事態のときでも許されないとすれば、行動制限の校則として厳し過ぎる印象です。
それに、職員室へ行く時に他の学年の階を通らないためには、遠回りを強いられることもあるでしょう。
なぜそこまでこだわるのか理解に苦しみます。
他の学年の階へ行かせない理由
他の学年の階へ行ってはいけない、教室に入ってはいけない、トイレを使ってはいけないというような規則を作る学校側の意図を考えてみました。
色んな意見も参考にしてみると、一番は生徒同士のトラブルを防ぐためだと考えられます。
たとえば、下級生が上級生の学年の階に行けば目につきます。
それがもとで上級生からいじめられるようなきっかけになると困るので、他の学年の階を通るのを禁止している学校が多いのです。
また、逆に上級生が下級生の階を通ることで、トラブルのきっかけが生まれるのも想定されるため禁止しているわけです。
じつはこのような規則は、昔からあったのですが、より厳しくしたり、細かい制限が追記される学校も少なくないと言われています。
生徒が学校内でトラブルに巻き込まれないための規則と考えれば、理解できるのではないでしょうか。
他の教室の出入りを禁止する理由
自分のクラス以外の教室へは、同じ学年でも出入りしてはいけないという厳しい規則もあります。
そこまで厳しくしなくても・・と思うのですが、このような規則もいじめなどのトラブルを防ぐためだと言われています。
他のクラスの友達に用事があった場合は、休み時間に教室の外で話せば済むことなのでわざわざ他の教室に入る必要はないということです。
ここまで厳しい規則を作るケースは珍しいとは思いますが、いじめが問題になった前例があるような学校では、仕方ないのかも知れません。
災害対策のためでもある
他の学年の階へ行くのを禁止する規則は、単に生徒間のトラブルを防ぐためだけではなく、災害対策だという話もありました。
たとえば、大きな災害が起きて学校の外で避難するような事態になったときに、クラス単位、学年単位で行動する際に困るからというのが理由です。
とはいえ、グラウンドにいる時間や部活動の時間などもあるわけですから、必ずしも災害対策だけが理由とは言えないのではないでしょうか。
生徒間のトラブルを防ぐためだけが理由というのは、学校側としても生徒への説明として弱いという意図があるような気がしてなりません。
まとめ
学校の中なのに、通行してはいけないフロアがあるなんて、何だか理解できないと思うのもわかります。
他の学年の先輩や後輩と顔を会わさなければトラブルを防げるという考え方に、納得できないのでしょう(少なくとも私はそう思います)
登下校時にも顔を会わせますし、部活動もあります。
フロアへの立ち入りを制限することが、どれほどの効果になるのか甚だ疑問です。