職場の【妊娠順番ルール】ってホントにあるの?破った人はどうなる?

学校・職場

長い間、女性の社会進出の高い壁となってきたのが、産休に対する認識が正しく広まらないことでした。

「女性は産休があるから、責任の大きい仕事は任せられない」とか「育児をしながら仕事に集中できるわけない」と考える人たちが大半でした。

でも、そんなことを言っているうちに、世界の中でも男女平等の後進国になってしまったのですよね。

性別を理由にできないような法律が新たに作られて、やっと少しは女性が働きやすい環境になったと感じていますが、それは表面的なことのようです。

たとえば、男性に育休をとらせない無言の圧や女性社員の妊娠順番制度など、「それってホントにあるの?」と思わず耳を疑うようなことがあるそうです。

今回は、妊娠順番のルールについて考えてみました。

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妊娠順番制度とは

妊娠順番制度がニュースなどで取り上げられた時は、ある保育園の保育士が妊娠順番のルールを破ったことで、職場でハラスメントを受けたと告発したからです。

その保育園は、ある政治家が家業として経営していたので、社会問題と政治問題が重なって注目を集めました。

それから数年経って、働く女性の妊娠、出産、育児に対して理解を深めるような流れになってきたので、さすがに妊娠順番ルールなんてなくなったのだろうと思っていました。

ですが、2021年に放送された「逃げるは恥だか役に立つ」新春スペシャルでは、いまだに職場の妊娠順番制は存在するのだと知らされました。

ドラマの中の事だと思った人もいるみたいですが、逃げ恥というドラマは、社会問題を詰め込んでいるので、大げさな演出ではないのです。

そこから周りの既婚女性から情報を集めてみると、表面的にはルール化されているわけじゃなくても、暗黙の了解という感じのルールがあることがわかりました。

たとえば、

「1つの部署に2人以上の産休が重ならないように調整すること」
「2人目の妊娠は1人目の産休明けから3年以上あけること」
「妊娠の順番は年齢順にすること」

このような暗黙のルールがあると教えてくれました。

女性スタッフが多い職場では、やはりルールが存在するのは珍しくないようです。

また、男性の割合が多い職場でも、理解されないことが多いため、順番ルールがなくても肩身が狭くなったりして、働き続けるのが難しくなるというのも働きながら出産した女性の多くが感じていることです。

妊娠順番制度のペナルティとは

妊娠順番制度がある職場で、もしもその順番を破ってしまった場合には、ペナルティまで設けているケースもあるとか。

順番を破った場合は退職に追い込まれるとか、産休明けに同じ仕事に復帰することができないなど。

つわりがひどい時期でも、順番を守らなかったペナルティとして休ませてもらえないなど、しかるべきところに相談すれば裁判で勝てそうなほど、悪質なペナルティもあるのです。

でも、どんな扱いを受けても、表沙汰にせずにガマンしていたり、黙って退職する人がほとんどです。

真正面から理不尽なルールに立ち向かうのは、妊娠、出産、育児を控えている人には過酷すぎます。

自分だけで戦うわけじゃなく、お腹の赤ちゃんまで苦しませたくないと思って、静かに身を引いてしまうのではないでしょうか。

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女性同士の敵対が問題

働きながら出産、育児をしている女性たちと話していると、職場の男性よりも女性の視線の方が冷たくて厳しいという声を聞きます。

女同士だからこそ、敵対してしまうのかも知れませんね。

仕事に生きる人生を選び、独身を貫いているような人が職場にいると、妊娠による体調不良があっても、言い出しにくい雰囲気を感じてしまうと思います。

また、妊娠を望んでいても、子供に恵まれない人の視線も気になるのではないでしょうか。

産休明けでも、育児をしながら仕事をするのは想像を絶するほどハードですが、女性の上司や同僚の手前、弱音も吐けずに無理をしてしまいがちなのです。

結果的に、疲れ果てて仕事を辞めてしまうというケースも後を絶たないわけです。

まとめ

働くことは責任が生じるので、同僚たちに迷惑をかけてしまうのが申し訳ないという気持ちになるのもわかりますよね。

ですが、自然に妊娠する確率は驚くほど低いのです。

しかも、年齢が高くなればどんどん確率は低くなるのですから。

どんな時でも職場が困らないように準備できていれば、誰が休んでも困ることはありません。

妊娠や出産以外にも、長期で休まなければいけない理由はありますよね。

誰もがサポートし合えるように準備できていない職場に問題があるのであって、妊娠の順番を押し付けられるのは理不尽でしょう。

本気で少子高齢化と人口減少に立ち向かうためには、一人一人の意識を変えないといつまで経っても妊娠順番制度なんて不可解なルールはなくならないのではないでしょうか。

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