就職や転職の時に必要な履歴書は、正確に書くことが求められます。
まず応募の段階で履歴書だけを送り、その段階で振り分けられることもあるので、きちんと自分の経歴などが伝わるように誠心誠意を込めて書かないといけません。
履歴書を準備するのって、思った以上に大変だよね
転職したいって思っても、また履歴書を準備することを考えて、そのままガマンした経験もある
たしかにねぇ~
とくに履歴書の欄の中でも、職歴は人によっては数行で終わる場合もあれば、書ききれないほどの職歴がある人もいます。
職歴が多過ぎると、職業を転々としている印象を与えるので、省略したくなる気持ちもわかります。
また、過去に経験したアルバイトの中には、あまり書きたくないような内容のものもあるかも知れません。
そのようなとき、履歴書の職歴は省略しても問題ないのか疑問に思ったので、調べてみました。
履歴書とは
日本で使われている履歴書は、ほぼ日本産業規格(JIS)の様式に従がっている書式を使うのが定番となっています。
別に履歴書に関する規則があるわけじゃないので、自分で作成しても問題はないのですが、そんな勇気のある人は滅多にいないでしょう。
履歴書は、学歴、職歴、保有資格、特技、志望理由などを記入できる欄が設けられています。
応募する側にとっても、採用する側にとっても、必要な情報が1枚にまとめられるので、便利なものではあるでしょう。
選考するための参考資料として、正しく、真実を書くことが求められる書類です。
職歴が多いのはマイナスになるか
前述にもありますが、履歴書を書くのは、なかなか時間のかかる作業です。
経歴は学歴と職歴を書きますが、職歴は個人差がありますよね。
たとえば、高校や大学を卒業して、初めて就職活動に使う履歴書には、職歴はないので学歴だけです。
とてもシンプルな経歴のはずです。
ところが、何度も転職を繰り返していると、職歴欄は賑やかな状態になります。
色んな職業を経験しているから、頼りになる
と好印象を持たれる可能性もありますよね。
ですが、そう受け止めてくれる人ばかりではありません。
同じ仕事が長く続かない人なんだな
と悪いイメージを持たれるリスクもあるわけです。
昭和の頃までの日本では、終身雇用なんて言葉もありました。
社員を雇用したら、ずっと勤続させられるように企業側も努力していました。
同じ仕事を長く続けられることが、人間性を評価する基準のように思われていた時代があったため、今も「仕事をコロコロ変わる」ことに対して悪く考える人もいます。
とくにこれから採用する人を選ぶ段階では、短い期間で仕事を変えているのはマイナスイメージになるのは仕方ないことでしょう。
ですが、転職しながら自分のスキルを磨いて成長する働き方をする人も増えてきました。
ただ飽きっぽいだけではない理由がきちんとあるのなら、職歴が多いだけでマイナスになるわけでもないようです。
職歴を省略すること
職歴の欄に書ききれないほど職歴が多い場合は、省略しても構わないのかどうか。
その点については2つの考え方があります。
まず、過去の職歴は基本的には省略してはいけないのです。
実際に勤務経験のない職業を職歴欄に書くのは、れっきとした経歴詐称になるけれど、省略なら大丈夫ではないか・・と考える人もいます。
ですが、正社員として働いた経験は社会保険や厚生年金の記録に残ります。
転職回数が多いのを気にして省略しても、採用された後にバレる可能性が高いのです。
嘘をつくつもりじゃなくても、結果的には真実を隠して騙した結果になるくらいなら、正直に書いた方が良いでしょう。
ただし、アルバイトに関しては省略しても問題にはなりません。
学生時代のアルバイト経験などは、書かなくても良いのです。
ですが、社会人になってから複数のアルバイトをして生計を立てていた期間があると、その期間が空白になります。
無職の期間が長かったという印象を与えるのが不利だと思うのなら、アルバイトしていた期間を記入して(複数のアルバイトを経験)とすればマイナスにはならないでしょう。
パートやアルバイトでも、労働時間が長ければ社会保険に加入することもあるので、そのような働き方をした経験があるのなら、職歴として書いておいた方が間違いないでしょう。
その場合も(アルバイトとして勤務)としておけば、わかりやすいと思います。
学生時代に様々なアルバイトを経験しながら卒業することは、企業側にも好印象を与えると考えて、アルバイト経験を細かく書く人もいます。
応募した企業へのアピールにプラスになる内容のアルバイト経験があるのなら、それは書いても構わないようです。
逆に、あまり好い印象を与えないと思われるようなアルバイトは、わざわざ書く必要はないわけです。
たとえば接客を伴う飲食店でのバイトは、短時間で高収入を得られます。
人と接するための社会勉強にもなります。
ですが、古い考え方を持っている人は悪いイメージを持っています。
夜の水商売をしていただけで、偏見を持つ人も今も存在するのです。
隠すわけではなく、伝える必要のないことは、書かないに越したことはないわけです。
海外の履歴書との違い
現在でも、大学生の就活には履歴書は必ず準備するはずです。
しかし、海外では日本のような履歴書の文化そのものがない国も多いのです。
アメリカでは紙に書いた履歴書を提出するケースもわずかに残っているようですが、日本みたいに決まった書式はありません。
また、手書きはNGなのです。
手書きでは読みにくいため、読む側の立場を優先させたルールです。
そして職歴は新しいものから書きます。
日本とは逆ですね。
年齢、性別、家族構成、顔写真は必要はなく、その人物が即戦力として使えるかどうかを判断する項目があればOKです。
また、必須ではないようですが、推薦人を2~3人ほど書きます。
応募者を採用する上で、第三者が推薦できる人物であることをアピールできるからでしょう。
まとめ
日本の履歴書も、顔写真を貼る箇所がないものや、性別欄のないものなど、変化しています。
多様性を認め合う社会としては、先進国の中ではかなり遅れていますが、少しずつ変わりつつあるようです。
履歴書には経歴を正しく書くのは基本ですが、必要とされていない情報を書いて損しないように、よく確認する必要がありそうですね。