度々ニュースなどで見聞きする選択的夫婦別姓は、女性の社会進出が顕著になった30年以上前から言われてきました。
世界を見渡しても結婚と同時にどちらかの姓に変えなければならないなんて決まりのある国は、ほとんど存在していません。
一時は世界第2位の経済大国になったこともあるのに、なぜか選択的夫婦別姓はまったく進まないのです。
その理由は色々あるのでしょうが、ここでは詳しく説明するのは控えておきます。
今回は、職場では本名を名乗らなければいけないルールがあるのかどうか・・について考えてみます。
とくにサービス業で使用する名札についてまとめてみました。
名札をつける意味
最近思うのは、コンビニやスーパーマーケットや飲食店などで働く人たちが名札をつけていることが増えていて、そこに書いてある名前は本名なのか?という疑問です。
ほかにもあるよ
タクシーの運転手とか
言われてみれば
ほんとに多いね
どうしてだろう・・
名札と言えば、幼稚園や小学校などで子どもたちが付けるイメージでしたが、最近は防犯上の理由から学校や園内だけで使用にしている割合が高くなっているそうです。
それなのに接客業やサービス業で働く人はアルバイトもパートも関係なく、自分の名前が書かれたものを身に着けて働かなければならないという・・・不思議です。
そもそも、なぜ接客業で名札の使用が増えているのでしょうか。
理由を調べていると、いわゆるクレーム対応のためだという説が見られます。
つまり、名札があればどのスタッフが対応したのかわかりやすいので、仕事に責任を持てるようになり、結果的にクレームなどが減るというのが理由のようです。
ということは、お客様やスタッフ間で識別できればわざわざ名札に本名を書かなければならない理由はないのですよね。
例えば、ナイトワークで働く人は、その店で使用する通称(源氏名)はあります。
このように、他の業種でも名札には本名を書く必要はないような気がします。
ただし、タクシーやバスの運転手の場合は旅客自動車運送事業運輸規則というものがあり、本名を明記しなければいけない義務があるそうです。
つまり、明確に義務つけられている職種以外であれば、職場では本名を名乗らなければならない法的な決まりなどは存在しないのです。
オフィスワークの場合
オフィスでもネームプレートを付けることが多いのですが、この場合は本名ですよね。
ただし、結婚後に旧姓のまま仕事をする人も増えていますので、職場では旧姓のままなのでこれは通称使用可ということになります。
これはあくまでも業務上のことで、社会保険や税金関係の手続きがあるので本名で手続きしているので、通称と言っても旧姓のことです。
オフィスの場合は外部の人が出入りする部署ではない限り、本名を名乗るのもさほど抵抗はないのかも知れません。
あくまでも慣れ親しんだ旧姓のままを通すのは、多くの企業がそれを受け入れています。
本名を名乗るリスク
防犯のために子供たちが学校外で名札を付けないのに、なぜ大人であれば名札に本名を書いて働かなければならないのか。
この疑問は至極当たり前だと思います。
例えば、珍しい苗字だった場合、それだけでも個人情報としてかなり気を使います。
個人を特定されやすいので、本名を書きたくない人もいるでしょう。
カタカタ、ひらがなにするとか、下の名前だけにするとかいろいろ対策もあるでしょうが、本名ではない通称を使う方が安全です。
名前を知られているのは親しみやすくなることと同時に、ストーカー被害に遭いやすくなることは少し想像力を働かせればわかります。
もちろん雇用主には本名を伝えるとしても、接客中の名札には本名ではなく通称で良いはずです。
法令上の義務のある職業でない限り、通称や偽名でも問題はありません。
まとめ
結論から言えば、職場には本名を届け出なければ納税や社会保険の手続きなどに支障が生じるので、偽名のまま働けるわけではありません。
しかし接客などのサービス業でネームプレートを使用する場合は本名ではなく通称や偽名でも問題ないのです。
なぜなら、そのネームプレートに書かれている名前は、雇用主のためではなく、スタッフを識別するためなのでお客様に向けているからです。
本名を書いた名札をつけて仕事しなければならないと言われたときは、堂々と「偽名にします」と主張しましょう。