ホテルの食事では、ビュッフェスタイルのレストランも多いですよね。
とくに朝食はビュッフェ形式が一般的になっています。
自分の好きなものを好きなだけ食べられるのは、何とも贅沢な気持ちになるのではないでしょうか。
他にも、食べ放題レストランなどでも、給仕されるのではなく、自分で好きなものを盛りつけられます。
いつからか、ビュッフェスタイルの飲食店が増えている気がします。
また、サラダやスイーツ、ドリンク、スープなど、特定のメニューだけ自分で好きなものを取りに行くスタイルもありますよね。
サラダバー、ドリンクバーとか、テンションあがります!
さて、このようなビュッフェスタイルのことを、なぜか日本では「バイキング」と呼んでいます。
バイキングレストランとか、焼き肉バイキングとかありますよね
なぜバイキングと呼ぶのでしょう。
考えたことありますか?
疑問に思わずに、「バイキングでお腹いっぱい食べた」と聞けば、誰もが意味を理解できるのです。
これは不思議でしょう。
ビュッフェ形式のことをなぜバイキングと呼ぶようになったのか、その由来を調べてみました。
バイキングレストランの由来
ビュッフェ形式のことをバイキングと呼ぶようになった由来について調べてみると、色んなサイトやブログでバイキングの起源が紹介されていました。
やはり疑問に思った人はいるのでしょうね。
ほとんど同じことが由来として紹介されているので、たぶん正しいのだと思います。
ざっくりと説明しますね。
日本有数の名門ホテルの帝国ホテルに1957年、インペリアルバイイングというレストランがオープンします。
この年はスウェーデンのスカンジナビア航空東京と北欧デンマーク間の航路をスタートさせました。
それをきっかけに帝国ホテルがスカンジナビア地方のスモーガスボードという伝統的な料理を提供するレストランの発想に至ったわけです。
スモーガスボードは、テーブルにオープンサンドウィッチや魚料理が並び、そこから自分の好きなものを選んで食べるのです。
そのスタイルが現在のバイキングの原点になったのです。
インペリアルバイキングというネーミングは、北欧をイメージするレストランというテーマで決まったと言われています。
ビュッフェとバイキングの違い
ビュッフェ形式をバイキングと呼ぶのは、日本発祥なのでほかの国では通じません。
細かいことを言えば、ビュッフェとバイキングは同じではありません。
ビュッフェスタイルというのは、もともとは立食のことでした。
自分が好みのものを食べられる分だけ取り分けるのですが、フォーマルパーティーなどの食事スタイルでもあるので、マナーを求められます。
ビュッフェスタイルの正しいマナーを知らないと、立食パーティーでは恥をかきそうですね。
それに対してバイキングは、好みものを食べたいだけ食べられるのです。
料理を取り分ける順番やマナーはないので、スリースタイルです。
帝国ホテルのインペリアルバイキングというレストランでは、ランチ1,200円、ディナー1,600円だったそうです。
今から約60年近く前なのに、その料金はかなり高めですよね。
それでも好きなものを好きなだけ選んで食べるというスタイルは、とても話題を集めて、大人気だったそうです。
今の時代でも食べ放題に行列ができるのは変わらないので、日本人は食べ放題に弱いのかも知れませんね。
バイキングってそもそも何?
北欧スカンジナビアの伝統料理のレストランの名前にバンキングという名が使われたのは、海賊をイメージする日本人が多かったからです。
ただ、ほんとにバイキングと呼ばれた人たちが海賊だったわけではなく、後の物語などで脚色されたイメージが世界に拡散されたからだと考えられます。
バイキングと呼ばれる人たちは、船で各国を回り、貿易を主にしていたという説があるので、かなり盛られた脚色です。
これは、日本のイメージを海外の人がいまだに勘違いしているのと同じでしょうね。
サムライ、忍者、芸者、舞妓など、変な演出をされた映画などのイメージのままで見ている人もまだいます。
日本から見れば、遠く離れた北欧のイメージはあまりなかったのでしょう。
バイキングは北欧を想像するときに頭に浮かぶ数少ないキャラクターだったのではないでしょうか。
また、荒々しいイメージの海賊と、好きなものを豪快に食べる様子が重なったこともバイキングレストランに重ね合わせたのではないでしょうか。
まとめ
ビュッフェをバイキングと呼ぶのはなぜなのか・・という疑問ですが、今ではバイキングはあまり使わなくなっています。
バイキングレストランと看板に書かれているのを見る機会も、少なくなっているのではないでしょうか。
バイキングではなく、食べ放題の方がわかりやすいですからね。