日本の夏に蚊取り線香は風物詩にように馴染みますが、蚊取り線香の煙やにおいは好き嫌いがあります。
蚊を寄せ付けないために使うのですが、苦手な人にとっては気分が悪くなったり、のどが痛くなったりすることもあるので使い方にはマナーやルールを考える必要があるのではないでしょうか。
自分の家で使うなら
とくにルールはないのでは
でも、集合住宅は禁止されている物件もあるかも
ああ、賃貸はそうね
ビックリするようなルールも時々あるらしい
日本の夏の風物詩のような蚊取り線香が、もしかしたらご近所迷惑になるかも知れない・・
マナーやルールについて考えてみましょう。
蚊取り線香の成分
蚊取り線香は、仏事に使うお線香やお香とは違い、蚊を近寄らせないために使うものです。
そのため、ピレスロイドという殺虫成分(天然成分はピレトリン)が使われています。
これは除虫菊と呼ばれる植物に含まれる成分で、昆虫の神経に作用して麻痺させる効果があります。
この成分は人間や犬猫などの動物には影響はなく、安全性は確認されています。
ですから、蚊取り線香を使用することで健康被害などの深刻な問題は起こらないのです。
それどころか、蚊を媒介する感染症のリスクを軽減できるのです。
蚊取り線香を使うときの注意点
蚊を寄せ付けないためにはとても有効な蚊取り線香です。
いわゆるスプレータイプのような殺虫剤と比べて、人体やペットに影響のある成分が使用されていないので安心ではあります。
しかし、アパートやマンション、戸建てが密集した住宅地では少し注意が必要です。
蚊取り線香は締め切った部屋の中で使用することは滅多にありません。
室内で使用する場合は、縁側に近い場所や窓の近く、玄関や勝手口など出入りのある場所でしょう。
屋内で使用するとしても、近隣には蚊取り線香のニオイが流れる可能性はあります。
さらに玄関先やベランダなどで使用すると、かなりダイレクトに近隣に煙やニオイが流れることも考えられます。
洗濯物に蚊取り線香のニオイがしみついたりすると、迷惑に感じる人もいるかも知れませんね。
また、呼吸器の弱い人は煙で喉が痛くなったりすることも考えられます。
人間よりも嗅覚の鋭い動物には、強いストレスを与える恐れもあります。
近くに住宅がない場合、敷地が広くて近隣に迷惑をかける心配がない場合を除いて、玄関先やベランダで蚊取り線香を使用する場合はひとこと断りを入れると安心です。
それが難しい場合は、煙やニオイの少ないタイプの蚊取り線香を選ぶなど、気を使った方が良いのではないでしょうか。
また、ペット用の蚊取り線香もありますが、屋外のペットのために使用する場合も近隣への気遣いは必要だと思います。
火を使う危険性
蚊取り線香は直に火を使うものです。
そのため、火傷や火災の危険はつきものです。
これは室内でも屋外でも同じように注意しなければいけません。
むき出しで使用すると、誤って触れてしまったり、火災の原因を生みかねません。
見た目の情緒でそのまま使いたくなる気持ちもわかりますが、カバーを付けることはマナーというよりも安全面のルールと考えましょう。
まとめ
現在はぶら下げておくだけで虫よけできるタイプの製品が増えていますが、じつは蚊を避ける効果としては蚊取り線香ほどではありません。
蚊を媒介する感染症も怖いですし、蚊にさされることでアレルギーのような皮膚炎を起こすこともあります。
そして何より、痒くて嫌ですよね。
安全な成分の蚊取り線香なので、ぜひ使用する際には安全と近隣への心配りを忘れないようにしましょう。