「ありがとう」を伝えるハザードランプのルールはいつから始まった?

不思議なルール

車を運転する人なら、譲ってくれたことにたいして「ありがとう」の気持ちを伝えるハザードランプの点滅のルールは知っていますよね。

世の中では「サンキューハザードと呼ばれています。

運転のマナーのように思われているサンキューハザードですが、いったいいつから始まったのでしょう。

「ありがとう」の気持ちを伝えるのはわかりますが、ルールのように浸透しているのが不思議です。

「ありがとう」を伝えるサンキューハザードの謎を掘り下げてみたいと思います。

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サンキューハザードの始まった時期

譲ってくれた運転手に対して「ありがとう」を伝えるサインとして、サンキューハザードが始まったのは、昭和50年代からだと言われています。

ですが、そもそもはドイツで始まり、日本に紹介されてから徐々に広まっていったようです。

ドイツでは、トラックの運転手の間で行われていたサインでした。

それが日本のトラック業界誌で紹介されたことがきっかけとなり、日本のトラック運転手の間でもサンキューハザードが広まっていったのです。

高速道路などで、トラック同士が行っているサンキューハザードを見て、それが一般の車にも知られるようになり、現在のように運転手のマナーのようになっていったのです。

トラック同士のサイン

サンキューハザードは、トラック同士のサインが一般に広まったことですが、トラックの運転手の間では他にも色んなサインがあるようです。

たとえば、後続者に追い越して欲しい時に左ウインカーを数回点滅させるとか。

「前に入っていいよ」という合図として、ヘッドライトを消灯させるなど。

ただ、このようなサインを全てドライバーが知っているわけじゃないと思いますが。

サンキューハザードのように、トラック同士のサインが一般ドライバーに広まるのは、めんどくさいことが増えますね。

もうこれ以上は一般ドライバーに広まって欲しくないと思うのは、私だけでしょうか。

サンキューハザードの必要性

サンキューハザードは、一般ドライバーがマネしたくなったのだと思います。

ですが、最近は「サンキューハザード不要論」が耳に入るようになりました。

きっかけはあおり運転が社会問題になってからです。

あおり運転による事故や事件が多発するようになって、ドライバー同士のトラブルの原因を考えることが増えているからでしょうね。

あおり運転をする側は、自分が正しいと思い込んでいる人もいます。

たとえば、せっかく譲ってあげたのに、「ありがとう」のサインがないことに怒り、それが危険な行為に走らせてしまうかも知れません。

当たり前のマナーになってしまったことで、サンキューハザードをしないドライバーがマナー違反をしているような感じになってしまうのです。

ですが、本来はサンキューハザードなんてありませんでしたから、ルールとして定められているわけでもないのでなくても問題ナシです。

それよりも、譲ってもらった直後に慌ててハザードランプを点滅させる方が、危ないのではないか・・と思うくらいです。

サンキューハザードを忘れてしまったせいで、あおり運転されるようなことになるのは勘弁して欲しいので、いっそのことなくなって欲しいサインではないでしょうか。

ハザードランプの正しい使い方

ハザードランプは、非常点滅表示灯というのが日本語での名称です。

非常であることを周囲に知らせるために使う目的で搭載されているものです。

基本的な使い方は、道幅が5.5メートル以上の道路に夜間停車する場合に点滅させます。

第十八条(道路にある場合の灯火)(注1)

2.自動車(大型自動二輪車、普通自動二輪車及び小型特殊自動車を除く。)は、法第五十二条第一項 前段の規定により、夜間、道路(歩道又は路側帯と車道の区別のある道路においては、車道)の幅員が五・五メートル以上の道路に停車し、又は駐車しているときは、車両の保安基準に関する規定により設けられる非常点滅表示灯又は尾灯をつけなければならない。

この他の用途でハザードランプを使うことは、禁止されているわけじゃないのでしょうが、むやみに使うものではないことはわかります。

ですが、走行中にハザードランプを使った方が良いと思う場面はあります。

たとえば、停車の意思を後続車などに伝えるためのリバースハザードです。

左に寄せて停車する時に左ウインカーで合図すると、後続車は左折すると思ってしまうので、それがもとで危険なことが起きる恐れがあります。

「今から停まります」というサインのためのリバースハザードは、必要性を感じます。

他にも、高速道路で渋滞している時に使う追突防止ハザードは、とても必要だと思います。

前方の渋滞に気が付くのが1秒遅れるだけで、停車までの距離がかなり違うと思いますから、高速道路ではとくに必要なサインではないかと感じています。

まとめ

「ありがとう」を伝えるサンキューハザードは、車の免許を取ったばかりの頃は、カッコよく見えてしまって、使いたくなったことをおぼえています。

みんながしているので、やめるタイミングがわからなくて、不要だと思いながらも続けている人もいるのではないでしょうか。

大々的に「サンキューハザードは廃止しましょう」とキャンペーンでもしてくれない限り、なくならないような気がしています。

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