オール電化の住宅が増えているとはいえ、給湯器やコンロはガスを使う併用のお宅もまだまだ多いですよね。
新築住宅ではソーラーパネルを設置して、オール電化にした方が光熱費は節約できますが、それでもガスを全く使用しないのは不安という方もいらっしゃるからです。
災害時に停電することを考えて、リスクの分散という目的もあるのでしょうか。
そこで考えておかなければいけないのは、プロパンガスか都市ガスか、どちらを選ぶべきなのか・・という点です。
一般的に都市ガスの方が料金はかなり安いため、プロパンガスにしなければいけない理由でもない限り、都市ガスを選ぶ方がメリットはあるはずです。
しかし新築住宅を購入する際に、どちらにするのか選べなかったというケースもあります。
なぜ選べないのか、そしてプロパンガスの料金はなぜそんなに高いのか、探ってみました。
プロパンガスと都市ガス
プロパンガスとは、屋外に置かれたガスボンベから配管を通して給湯器やガスコンロに使用する液化石油ガスのことです。
LPガスとも呼びますね。
一方の都市ガスは、地中のガス管を通っています。
都市ガスと呼ばれるのは、ガス管を通す工事が必要なので、都市部を中心に導管されているからです。
各家庭に都市ガスを引き込むためには、工事が必要です。
火力はプロパンガスが24,000kcal/㎥に対して、都市ガスは11,000kcal/㎥です。
都市ガスの方が火力が弱いのですが、一般家庭で使用するのには全く問題はないため、その差をデメリットとして感じることはほとんどないでしょう。
プロパンガスが高い理由
プロパンガスと都市ガスでは、料金の平均差は1.8倍ほどです。
会社によって料金に差があるプロパンガスですし、地域差もあるのであくまでも平均の差です。
なぜプロパンガスの方が料金が高くなるのかというと、一番の原因は人件費コストがかかるからです。
プロパンガスは、ガスボンベを人の手で運び、交換するという作業が欠かせません。
都市ガスは地中に導管する工事の費用がかかりますが、その後はガスを運ぶための人件費はかかりません。
その違いが、料金の差に反映しているのでしょう。
プロパンガス料金のからくり
プロパンガスの料金が高い理由は、ガスボンベの運搬や交換作業のための人件費だけではありません。
じつは集合住宅でも戸建て住宅でも、建築会社がプロパンガス業者を選定すると料金が高くなる可能性があるのです。
それはプロパンガスの配管工事や給湯器やガスコンロなどの設備一式は、施工費に含まれているはずです。
しかし実際にはガス業者に値引きさせて、施工主が支払うガス設備費用は建築会社が丸儲けという悪徳なケースもあるのです。
プロパンガス業者は、値引きさせられた費用を諦めるわけにはいきません。
結局それは利用者のガス料金に上乗せされてしまうのです。
自己所有の戸建て住宅の場合は、建築会社に支払ったはずのガス設備費用なのに、ガス料金に上乗せされているとなると、二重払いになってしまうのですよ。
だから戸建て住宅を購入するのであれば、ガス会社は自分で選び、ガス設備もガス会社から直に購入しなければ無駄なお金を使うことになるかも知れないのです。
知らないこととはいえ、怖いですよね。
ガス会社は自分で探して選ぶという条件を、建築会社にハッキリ伝えれば二重支払いさせられるリスクはありあせん。
自分の家のことなので、選べばせないような建築会社はそもそも怪しいですよね。
まとめ
プロパンガスが高い理由は、人件費だけじゃなく、工事や設備にかかる費用を使用料金に上乗せされているケースがあるからです。
都市ガスであれば、料金が大きく差が出ることはないのですが、プロパンガスは会社によってもかなり差があります。
ガス会社を変えることは可能なので、料金に納得できないのであればプロパン比較サイトなどで調べてみましょう。