子どものころ、友達の家でのお泊り会がとても楽しかった記憶のある人は多いと思います。
自分の家に友達を招いたり、友達の家に泊まりに行ったりするのは、親同士が認めていればとくに問題はないと思っていましたよね。

何か問題ある?

問題ないない

小学校のときは学校で禁止されてたよ

え・・・
そうなんですよね。
じつは意外と知られていないのですが、小中学校では友達の家に泊まるのを禁止している学校もあるのです。
いったいなぜなのか、友達の家に泊まるのを禁止する理由について、考えてみたいと思います。
外泊の禁止について
小中学校では、保護者が認めたとしても外泊することを禁止する規則があります。
保護者同伴なら許可されるので、家族旅行や帰省などは含みません。
たとえば塾や習い事、サークルなどの合宿や遠征などは申請のうえ、許可されるというルールもあります。
しかし、どれほど近所でも、どれほど親同士が仲良くして親戚同然だったとしても、保護者が同伴じゃなければ泊まることはできないという原則のある学校は予想以上の多いようです。
外泊禁止の理由
それにしても、なぜ親が許可していても友達の家に泊まり合うのがいけないのでしょうか。
その理由を調べてみると、学校側の考えも理解できなくはありません。
トラブルを回避するため
友達同士で泊まる場合、親同士がお互いのことをよく知っているとは限りません。
学校側としては、親同士の交友関係まで把握できていませんから、お互いの家の住所や電話番号を交換して連絡が取れるようにしているだけのケースでも親が認めているとみなすことになります。
それでもしも泊まりに行った家で、何か問題を起こした場合に親同士で解決できなければ困ります。
学校外で起きたことだとしても、双方が同じ学校の生徒であれば、そのトラブルによっていじめなども問題が起きないとも言い切れません。
家庭環境の違いによって、「行儀の悪い子」とか「非常識な親だ」なんてトラブルが大きくなるのを防ぐためにも子供だけで友達の家に泊まりに行くのを禁止しているのです。
非行のきっかけを作らない
子ども同士が友達の家に泊まるのを禁止するような校則は、昭和の時代にはあまりなかったようです。
学校が荒れるような時代を経て、友達の家に泊まるようになると子供の生活が荒れて非行に走るという傾向がみられることから禁止するようになったと言われています。
実際に、そういう理由で禁止している中学もあるそうです。
というのも、ひとり親世帯も増えていますし、共働き世帯では夜間に保護者が不在というケースもあります。
子供が泊まりに行った先の家には、大人が不在で子供だけというケースも考えられるわけです。
親同士がお互いの家のことをよく知っているのであれば、大人が不在なのに泊りに行かせないと思いますが、中学生にもなれば親を上手く丸め込むようなことも考えられるというわけです。
つまり、親の許可を学校側が信用できないと考えているのでしょう。
お泊り会は良い経験
子供同士がお互いの家に泊まりに行くのは、たしかにリスクもあると思います。
学校側としては、子供を巻き込んだトラブルや非行に走るきっかけを防ぐためなのでしょう。
しかし、きちんと双方の親同士が連絡を取り合える状況であった場合には許可するなど、臨機応変な対応をしてくれる学校もあります。
たとえば、アウトドアが趣味の父親が、子供と友達を連れて一泊二日のキャンプに行く場合で考えてみましょう。
このケースでは、学校側は許可しませんでした。
その理由は、屋外のキャンプに大人の目が足りなくなるのは危険と判断したからです。
川遊びをして水の事故、山の中での遭難など、親が一緒にいても子供が事故に遭うことがあります。
学校側の禁止する理由には、納得できる方も多いのではないでしょうか。
しかし、親がしっかりと注意深くお世話できる環境であれば、お互いの家庭に子供が泊まるのはとても貴重な体験になるのですよね。
子供たちにとって、自分の家庭が基準の価値観ですが、友達の家に泊まることで「へえ」とか「え!」というような体験ができることがあるのです。
自分の家庭では当たり前のことが、友達の家ではそうでもなかったりと社会勉強になると思います。
子供にとって、そういう経験ができる機会は限られているので、お互いの親同士がしっかりと連携を取り合える関係性であれば、全てを禁止する必要もないのでは・・と思います。
まとめ
みなさんは子供のころに友達の家に泊まりに行った経験はあるでしょうか。
私は何度がありまして、中学になると確かに悪い遊びに引き込まれそうになったことも何度かあったので、学校側が心配するのも理解できるのです。
ですが、小学校のうちは親がちゃんと送り迎えして、お互いの家のこともよく知っていないと、そもそも親が許してくれませんでした。
細かい条件を付けてルールを作るのは難しいとは思いますが、子供の貴重な経験の機会をすべてなくしてしまうのは残念でなりませんね。