食器洗いの洗剤をすすがない理由とは!水に対する意識の問題なの?

お国柄

自分では当たり前だと思っていることが、他人には非常識に見えたりすることってありますよね。

それがいわゆる「価値観の違い」というものなのでしょう。

価値観というのは、育った環境にかなり影響されると思うので、まったく同じ価値観になることはないはずです。

同じ日本人同士でも、育った土地の習慣の違いで驚いたりします。

となれば、海外では当たり前のことが、日本では衝撃を受けることもあるわけです。

たとえば、欧米諸国の中には、食器洗いの泡をすすがないとか・・。

洗剤の泡をすすがない?

そんなの体に悪いでしょ!

日本人の感覚では、そうなるのです。

でも、それは私たちの価値観なので海外では当たり前ではないのでしょう。

なぜ食器洗いに使った洗剤をすすがないのか、その理由や背景にある事情を調べてみました。

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食器洗いの洗剤をすすがない国

食器洗いに使う洗剤をすすがない国として話題になったのは、イギリスです。

海外で暮らす日本人を取材する番組や、海外の人と結婚した女性を紹介する番組などで食器洗いの方法が取り上げられてきたからです。

ですが、どうやらイギリスだけではなく、イギリス圏では食器洗いの洗剤をすすがない習慣があるようです。

スコットランド、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランドなどです。

フランスでもすすがないという説もありますし、英国人の文化は世界に伝わっているので、すすがない習慣を調べれば、もっとたくさんあるのかも知れません。

食器洗いの洗剤をすすがない理由

食器の洗い方は、各家庭で違うとしても、日本人の大多数は洗剤はしっかりすすぐと思います。

泡が残ったままでは、洗剤の成分がカラダに入るので、健康にも悪い影響がありそうなので、しっかりすすぎたいですよね。

ですが、これは私たちの価値観なので、きれいに洗剤をすすがない方法が間違っているとは言えません。

とはいえ、なぜすすがないのか不思議です。

その理由を見てみましょう。

昔からそうだから

食器洗いの泡が残っているのにすすがない理由として、「ずっとそうだから」とか「昔からそうしているから」という答えが多数派です。

親世代、そのまた親の世代から、そうしてきたことなので、それが当たり前のことなのです。

逆になぜ驚くのか、不思議に思う人もいるようですね。

体に悪いわけじゃない

親もそのまた親も、ずっと洗剤の泡をすすがないけど、別にそれが原因で病気になったわけでもない。

また、洗剤が原因で病気になった人を見たことがないので、わざわざすすがなくても問題はないという考えです。

泡が残ったままでも、食器についているのは微量だから構わないというわけですね。

欧米の食器用洗剤がとくに自然由来なので、口に入っても問題ないのか?と思ってしまいそうですが、そういうわけではありません。

洗剤の使い方には、水で洗い流すように説明されていますが、しっかり読んで使う人はごくわずかなのでしょう。

洗剤の成分がもったいない

じつは洗剤の成分を残したままの方が、食器に水垢がつきにくいからすすがないという理由もあります。

食器用洗剤は、界面活性剤という成分が使われています。

この界面活性剤の働きによって、食器を乾燥させた時に水垢が残らないからすすがないという人もいるのです。

洗った後に布巾で拭けば水垢問題は亡くなると思いますが、すすがないことで手間がさらに手間が省けるというのです。

日本の水道水とは硬度が違うので、水垢が残りやすいのかも知れません。

透明のグラスなどに、頑固な水垢が残らないようにするためだというのがホントならば、かなり合理的な方法です。

水を無駄に使わない

質の良い水を水道水として当たり前に使える私たちの価値観ですが、世界では水資源に苦労している地域があります。

食器に残った洗剤の泡をすすがない理由としては、多数ではないのですが、無駄に水を使ってまですすぐ必要はないと考える人もいます。

当たり前にキレイな水を使える環境にいる私たちなので、つい忘れがちですが、水も大切な資源なのですよね。

洗い方に理由がある

イギリスでは、食器洗いの洗剤をすすがないのには洗い方にも理由があります。

日本人の洗い方とは違うのです。

私の洗い方が一般的かどうかわかりませんが、手順を説明します。

1、シンクに入れる時に汚れをある程度水で流します。
2、洗い桶に水を溜めながら、スポンジに洗剤を含ませます。
3、スポンジを使って食器を洗い、桶に入れます。
4、洗い桶から食器を取り出して水ですすぎ洗いをします。
5、カゴに入れて布で拭いて終わり。

以上が普段の私の洗い方です。

では次に、イギリス圏の食器洗いの手順です。

1、シンクにお湯を溜めます。
2、洗剤を入れて泡立てます。
3、油汚れの少ない食器をシンクに入れて洗います。
4、油汚れのあるものをシンクに入れます。
5、洗いって拭いて(乾かして)終了です。

この洗い方では、洗剤の原液をスポンジにつけないため、食器にヌルヌルの泡が残ることはありません。

洗剤がかなり希釈された状態なので、すすがなくても問題なしと思われているのです。

変わりつつある文化

日本のテレビ番組で何度か紹介されてから、イギリス圏の食器洗いの方法は知られるようになりました。

ですが、食洗器の普及によって変化しています。

文化は変わっていくものなんでしょうね。

また、日本の食文化が世界で注目されるようになったことで、日本人のキッチンの使い方に興味を持つ外国人もいます。

「日本人は洗剤を使い過ぎ」と感じる人も多いんだとか・・。

たっぷりの水でしっかりすすがないと気持ち悪いと思うのは、洗剤の使い方が関係しているのかも知れませんね。

まとめ

食器の洗い方だけでも、日本とはずいぶん違うのですよね。

お互いが違いを認め合わないと、国際結婚とか難しそうだな・・と思ってしまいます。

でも、自分のやり方が正しいと思い込んで相手に押し付けるのは、同じ日本人同士でも上手くいかないでしょう。

違いを認めて、違いを楽しむことも大切ですよね。

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