暑くなると食欲が落ちる人でも、冷たいそうめんやひやむぎならスルっと食べられるので、夏の定番メニューですよね。
そうめんやひやむぎばかり続いて、家族が飽きてしまって困るという声が出るほど、日本の暑い夏にそうめんとひやむぎは欠かせないのではないでしょうか。
さてさて、本題に入ります。
そうめんとひやむぎは、どちらも同じように見えます。
いったい何が違うのでしょう。
見た感じでは、そうめんの方が細い感じだよね
ひやむぎは冷たくして食べるけど、そうめんは温かくして食べることもある
とくに違いを意識したことがなければ、微妙に太さが違うことも気が付かない人もいるかも知れませんね。
それほどよく似ているので、違いを知らなくても別に問題はないのでしょう。
ですが、ずっと食べているのですから、違いを知っておいても良いと思います。
そうめんとひやむぎの違いについて、掘り下げてみました。
そうめんとひやむぎの違い
そうめんとひやむぎは、どちらも小麦粉で作られています。
違いとして見た目にもはっきりしているのは、やはり太さです。
何となく曖昧に太さが違うわけじゃなく、きちんとした規定があります。
それぞれの特徴を比べてみましょう。
そうめん
そうめんとして販売するためには、太さを1.3㎜未満にするルールがあります。
これはJAS規格で定められています。
そうめんの作り方は、小麦粉を練って、それを手で細く伸ばします。
何度も繰り返すことで、1.3㎜未満の細い麺になるのです。
細く伸ばす麺なので、断面は丸くなっています。
また、細く伸ばしやすくするためと、麺がくっつき合うのを防ぐために、表面に油を使っています。
人の手で伸ばしたそうめんは、「手延べそうめん」と呼ばれています。
低価格で売られているそうめんは、人の手ではなく機械で伸ばしています。
機械で伸ばしても、美味しさが落ちるわけではないと思いますが、手延べの方が高級感がありますね。
ひやむぎ
ひやむぎも小麦粉から作られる麺です。
冷やして食べるものなので、ひやむぎと呼ばれています。
ひやむぎは1.3㎜以上1.7㎜未満の細さに作ることが基準となっています。
ひやむぎは、そうめんのように細く伸ばして作るわけではなく、小麦粉を練ったものを薄く平らにして切ります。
そうめんよりも太くなるのは、製法が理由です。
ひやむぎの断面は、角があります。
そうめんのように潤滑油は使いません。
このように、パッと見ただけではたいした違いはないのですが、作り方にはハッキリとした違いがあるのです。
うどんなどの麺類との違い
小麦粉を使って作る麺では、そうめんやひやむぎよりもメジャーなのがうどんです。
うどんの起源はかなり古く、奈良時代にはルーツと言われる食べ物があったという説もあります。
平安時代に空海が中国からうどんを伝えたことで、讃岐地方ではうどんが盛んに食べられるようになったという説もあります。
そうめんやひやむぎなど、麺類のもとになったのはうどんだと言われているのです。
うどんの作り方は、ひやむぎとほとんど同じ工程です。
ひやむぎは13.㎜~1.7㎜の間の太さですが、1.7㎜を超えたものはうどんです。
うどんは温かくして食べることが多かったので、熱麦という別名がありました。
それに対して、冷やして食べるために作られたので冷麦となったという説もあります。
平たいきしめんやほうとうなど、形状の違う麺は他にもありますが、ほとんど同じ工程で作られるのです。
そうめんと同じうどんもある
うどんはひやむぎを太くした麺ですが、そうめんと同じように手で伸ばして作る手延べうどんもあります。
手延べうどんは、そうめん同様に油を使っているものもあります。
手延べうどんは、コシの強さはなく、ツルツルとした喉越しの良さが特徴です。
そうめんを太くしたのが手延べうどんというわけです。
稲庭うどんや五島うどんなどは、手延べうどんのブランドとして人気があります。
まとめ
そうめんとひやむぎの違いは、太さだけではなく製法にも違いがありました。
より細い麺が好みの方は、そうめんを選べば間違いないというわけですね。
食欲が落ちてしまうほどの厳しい暑さが続く夏は、常備しておくと助かる食材です。
飽きがこないように工夫されたアレンジレシピを検索しながら、夏を乗り切りましょう。