映画館ではポップコーンの香りが漂います。
スクリーンが複数あるシネコンの売店では、BIGサイズのカップに入ったポップコーンとドリンクを持って入場する人をたくさん見かけます。
それが当たり前の光景になっていますが、映画館以外ではほとんどポップコーンを食べない人もいるほど、定番になっているのはなぜなのでしょう。
考えたこともないな
アメリカ映画とかの影響じゃないの?
じゃあ、アメリカではなぜ映画館でポップコーンを食べるようになったの?
という疑問が湧いたので、由来について調べてみました。
ポップコーンの起源
ポップコーンは、そもそもどこで生まれた食べ物なのか。
その起源を調べると、やはりアメリカ大陸から生まれたようです。
アメリカ大陸に古来から生きてきた先住民たちや、メキシコで古くから食べられてきたものだと伝わっています。
アメリカ大陸で生まれた食べ物というのは、イメージ通りではないでしょうか。
映画とポップコーンの歴史
ポップコーンは映画館の定番の食べ物として、今ではアメリカに留まらず、広く世界に親しまれています。
しかしなぜ、映画のお供になったのでしょう。
よく言われるのが、バリバリ、パリパリと音が出にくいからではないか・・という説です。
たしかに他のスナック菓子に比べれば、音は静かだと思います。
ですが、それは正解ではないようですね。
ポップコーンが映画館の定番になったのはなぜなのか、さかのぼってみました。
ポップコーン持ち込みは禁止だった
そもそも、映画館ではポップコーンは持ち込み禁止だったのです。
意外ですよね。
理由としては、映画が世の中に生まれた当初は庶民の娯楽というよりも、富裕層向けでした。
そのため、床にはカーペットを敷くなどして、富裕層を迎えていたのです。
カーペットにポップコーンが落ちてしまうと、掃除が大変なので、持ち込みを禁止していたわけです。
また、映画が世の中に普及し始めた頃は、ポップコーンは安価なおやつとして人気が高まっていました。
富裕層の人たちには、相応しくないという思い込みから、映画館はポップコーンの持ち込みを禁止していたのです。
映画が庶民の娯楽になった
映画の進化とともに、次第に庶民も気楽に楽しめる娯楽になった頃には、ポップコーンもさらに庶民の人気のおやつになってきました。
移動式のポップコーンマシンが登場すると、街中でも気軽に買えるようになります。
そうなると、映画を見る前にポップコーンを買って映画館に入る人も増えてきます。
映画館では収益アップのために、お菓子などの食べ物を売店で販売していたので、ポップコーンの持ち込みは困っていたはずです。
それでも隠して持ち込み人が後を絶たなかったので、映画館がポップコーンマシンを導入しようと考え始めたわけです。
不景気から映画館を救う
映画館の中には、ポップコーンマシンを導入するところが徐々に増えてきますが、頑なに置かない映画館も少なくなかったようです。
ポップコーンマシンを入れると、喚起システムが十分ではない映画館ではニオイが充満するなど、デメリットもあったからです。
しかし、世界大恐慌という大規模な不景気の時代になると、ポップコーンマシンを導入していない映画館はたちまち経営が立ち行かなくなります。
ポップコーンマシンを導入している映画館は、不景気の中でも何とか経営を維持できたのです。
第二次世界大戦から定着
世界を巻き込む戦争がはじまると、食料不足や砂糖不足が問題になります。
そんな時に塩とトウモロコシというシンプルな材料で作れるポップコーンがさらに大人気になります。
さらに映画に協賛するスポンサーのコマーシャルが入るようになると、ポップコーンの広告が入るようになったのです。
すでに映画のお供として定着しつつあったので、コマーシャルが最後のとどめという感じだったのではないでしょうか。
投げるためではない
映画が面白くないと、スクリーンに向かってポップコーンを投げつけるというシーンを見たことがある人はどのくらいでしょう。
日本ではそんな光景を見ることはありません。
諸外国でも、意志表示としてポップコーンを投げるなんて行為はしないでしょう。
映画館とポップコーンの関係をひも解くと、投げて周りの人に当たってもケガしないという説も少数ですが見かけました。
ですが、それが理由ではないので、勘違いしないでくださいね。
まとめ
普段はあまりポップコーンを食べない人でも、映画館では絶対に欠かせないというのは何とも不思議です。
でも、考えてみれば静かな映画でも邪魔にならずに食べられるので、やはり相性は最強ではないでしょうか。