集合住宅には、共用スペースがありますよね。
各部屋の前にある通路も共有スペースです。
昭和の時代のアパートでは、部屋のドアを出た通路に洗濯機を置くために水道と排水が設備されていることもありました。
そのような集合住宅では、共用スペースと言いながらも、各部屋の住民がある程度は自由に使っていたのかも知れません。
しかし、今の時代にそれをやってしまうと、トラブルの原因になるようです。
今回は、集合住宅の共有スペース問題について掘り下げてみました。
共用スペースのルール
集合住宅には、賃貸と分譲の物件があります。
分譲マンションの場合は、共用スペースの使い方は購入前に契約書などを確認すればわかります。
ただし、分譲マンションのルールは、住民で構成する自治会で協議して変更することも可能となっています。
あまり厳し過ぎるルールがあると、その分譲マンションの価値が下がる恐れもありますが、基本的には住民が快適に生活するための自治会です。
共用スペースの使い方に変更を求める声があった場合は、議論して多数決で決議するのが一般的です。
一方の賃貸マンションは、住民の要望などが共用スペースの使用ルールに反映されることは滅多にありません。
よほどクレームや要望が多ければ、物件の管理者が考慮してルール変更する可能性はゼロではありません。
しかし、基本的には賃貸借契約書に記載された内容を変更することはないのです。
集合住宅では、他の住民と共用するスペースの使い方のルールが存在することを理解しておかないと、入居後にトラブルを起こしてしまうかも知れないので、気を付けないといけないわけですね。
ドアの前の通路の使い方
集合住宅の各部屋のドアを開けると、通路になっている物件が多いと思います。
通路が狭いと、ドアの開閉にも気を使います。
そのくらい狭いと共用スペースに物を置けば、迷惑になるのは想像できるでしょう。
しかし、比較的広めの通路があると、自分の部屋の前を専用スペースのように使う人も出てきます。
例えば、自転車や傘立て、ゴミ箱などです。
これは明らかにNGなのですよね。
共用スペースなので、私物を保管する場所ではないからです。
もしも自転車などが倒れたりすれば、他の人をケガさせるリスクもあるので危険です。
ゴミ箱は悪臭や害虫の原因を作るので、これも迷惑だとわかりますよね。
傘立てくらいならたいして邪魔にもならないと思うかも知れませんが、強風で倒れたりすれば迷惑になるでしょう。
物件によっては、通路に面したところに各部屋用の収納スペースが設置されていることもあるので、そういうスペースが無いのであれば、部屋の外に私物を置いて保管するのはルールに逆らうことになるのです。
通路に物を置けない理由
通行の邪魔になる、通行人に危険が及ぶかも知れない。
部屋の外に保管した物が、他の部屋の住民や訪問者などに危険が及ぶ可能性については否定できません。
しかし、ここでひとつ疑問が生まれました。
集合住宅には、必ず角部屋があります。
階段もなく、ただ壁があるだけの突き当りの角部屋では、ドアの前に通路は他の人は通ることはありません。
その部屋の住民か訪問者以外が通らないのであれば、別に迷惑にならないような気がしますよね。
それでもダメでしょう
例外を認めると他からクレームが出るよね
そうです。
他の部屋の住民と違う条件で契約している場合を除き、共有スペースに物を置いて保管してはいけないのです。
角部屋だけ賃料が高くて、ドア前に自転車などを保管できるような契約条件があるなどの特例はあります。
しかし、その条件を他の部屋の住民に周知しなければどうなるでしょう
通路に物を置いてもOKだと勘違いするよね
その通りです。
条件が違うことを知らなければ、ルールが存在しないのと同じ状態になります。
結果的に、角部屋だけ認めることで、他の部屋の住民に影響を与えてしまい、通行人に迷惑をかけることになってしまうのでしょう。
まとめ
守られなければいけないはずのルールですが、世の中にはルールは破るためにあると思っているような人も存在します。
集合住宅というのは、必ずルールを守らない人が出現すると想定した上でルールが作られています。
厳し過ぎるくらいでも、みんなが快適に暮らすためには必要なのでしょう。