リレーの最終走者をアンカーと呼ぶようになったのはなぜなのだろう!

不思議なルール

数人がバトンをつないで走るリレーでは、最後の走者のことをアンカーと呼びますよね。

走るだけじゃなく、水泳のリレーでもアンカーです。

ニュース番組などで最後にコメントを言う人のことをアンカーと呼ぶこともあります。

色んなところで使われているアンカーですが、そもそもなぜリレーの最終走者のことをアンカーと呼ぶようになったのか不思議です。

アンカーは、英語では錨(いかり)という意味です。

錨と言えば、船が停まる時に下ろす重りのようなもののこと。

錨とリレーのアンカーがどこでつながるのか、掘り下げてみました。

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アンカーの由来

リレー競技の最終走者や最終泳者をアンカーと呼ぶようになったのは、綱引きが由来です。

綱引きは運動会などで行われる競技ですが、じつは1920年まではオリンピックの正式種目だったのです。

世界のスポーツの祭典で行われる綱引きは、作戦や戦術を練って行っていました。

ただの力比べというわけではなく、テクニックも必要だったのです。

綱引き競技では、体重がもっとも重い人を最後尾にするのがセオリーでした。

体重が錘のような役目を果たしたので、最後尾の人のことをアンカーと呼ぶようになったのです。

リレー競技とはまったく離れた綱引き競技が、アンカーの由来になっていたのですね。

リレー競技の歴史

リレーの最終走者をアンカーの由来が綱引きだったとは意外ですよね。

最後尾の役割としてのアンカーは、リレー競技が始まった後に最終走者のこととして使われるようになります。

そもそもリレー走はいつ始まったのでしょう。

走る速さを競うだけなら、個人で競争すれば済むのに、なぜわざわざ複数で順番に走る競争が始まったのか。

リレーの歴史を調べてみると、1893年にアメリカで始まったようです。

きっかけは、広大なアメリカ大陸で郵便物を運ぶときに、途中で待っている馬に変わって運ぶ様子からヒントを得て考案されたと言われています。

はじめは今のようなバトンを手渡すことはなく、体にタッチしていたようですが、わかりやすくするためにバトンリレーが取り入れられたようです。

考えてみれば、昔の日本でも手紙を早急に送るためには、早飛脚が途中で入れかわっていましたから、リレーのモデルになるような郵便配達はどこの国にもあったのではないでしょうか。

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アンカーの使われ方

アンカーは、スポーツの世界で使われる言葉として知られるようになりました。

リレーの最終走者や最終泳者以外にも、団体戦の最終戦の最後の競技者などに使うことがあります。

ですが、冒頭にもありましたが、テレビやラジオなどのマスコミの世界でもアンカーと呼ばれる人が存在します。

ニュース番組のメインキャスターを務める人のことを、アンカーマン、またはアンカーウーマンと呼びます。

アンカーマン(アンカーウーマン)とは、取材をもとにした原稿を最終的にまとめる立場の人です。

ただ出来上がった原稿を読むだけではなく、最後のまとめの作業をする人なので、アンカーマン(アンカーウーマン)と呼ぶのです。

アメリカのテレビ業界では、最高のキャリアとまで言われる立場です。

まさか綱引き競技で、体重の重い最後尾の人をアンカーと呼んだことが、テレビ業界にまで波及したとは驚きですよね。

まとめ

走るのが早い子は、運動会のリレーではアンカーを任されたこともあるでしょう。

運動会ではいつもアンカーだった

という人は、走るのが早いのが自慢だったと思います。

アンカーは「走るのが早い人」の代名詞のようになっていますが、もともとは錨の役割をする体重の重い人の事だったとは思いもよらなかったでしょうね。

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