暑い日に打ち水といって、水をまくことで涼もうとするのは、日本の夏の風景として昔から伝わっています。
庭木や草花に水を与えるための水まきもありますよね。
水道料金も高くなっているので、涼むためだけの水まきをする家庭も減っているようですが、それでも暑い日に盛大にホースで水をまいている様子を見かけることはあります。
涼しくなるなら助かるじゃん
自分の家の水を使うんだから
別に構わないよね
ところがこの水まきが、近隣トラブルの原因になることがあるそうです。
いったい何が問題なのか、考えてみましょう。
夏の水まき効果
夏の夕方に自宅の前や庭に水をまくのは、昔の打ち水と同じです。
打ち水とは、現代のように扇風機や冷房がなかった時代に暑さを乗り越えるための方法です。
水をまくだけで涼しくなるなんて
そこはちょっと疑問だけど・・
見た目の効果?
それとも思い込みかも~
ところが、そうでもないのです。
打ち水には根拠があります。
水をまいたときに涼しく感じるのは、ただの見た目の効果や印象だけではないのです。
水は蒸発するときに熱が奪われるのは気化熱です。
人間が体温を下げるために発汗し、汗が蒸発するときに気化熱が放出されるため皮膚の表面温度が下がるのと同じなのです。
つまり夏の打ち水や水まきは、一時的にでも温度を下げる効果があるわけですね。
水まきトラブルの原因とは
お隣さんが水まきしてくれたおかげで、ちょっとでも涼しくなるのなら助かるわけだし、トラブルになる理由は理解しにくいでしょう。
ですが・・・水まきのやり方が荒っぽいと、隣の家の敷地内にも水しぶきが飛びます。
車に水がかかったり、自転車に水かかかったりすれば、ちょっと嫌な気持ちになるのもわかります。
だからと言って、水まきをしている人としては、悪気もないのでしょう。
「水しぶきが飛ぶので、やめてもらえませんか?」とは言いにくいと思います。
住宅が密集して建てられている住宅地では、たとえ敷地内に駐車スペースがあったとしても、洗車は控えている人も多いでしょう。
それは隣家に水しぶきが飛んでしまうから、トラブルにしたくないからです。
水まきも洗車と同じように考えれば、隣家の敷地内に水しぶきが飛ばないように気を付けるのがマナーなのでしょう。
トラブル回避のための方法
もしもあなたの隣家の住民が、夏になるとホースで大々的に水まきをする人で、ちょっと困っているとしても、水まきだけを理由にいきなりクレームを入れるのはリスクが高いです。
隣家の住民と親しくしていて、信頼関係ができているのであれば、やんわりとお願いすることはできるかも知れません。
ですが、挨拶程度しか付き合いのない関係であれば、いきなりクレームは危険です。
些細なことでも、大きなトラブルに発展しないとは言えません。
じゃあどうすれば?
我慢するしかないってことか
ただガマンするのではなく、対策できることを考えてみましょう。
まず水しぶきが飛んで困るものは置き場所を変える。
それができない場合はカバーをかける。
水しぶきが飛ぶ箇所に簡易的な壁を作る。
なぜ迷惑かけられている側が、何か対策しなければいけないのか。
そう思ってしまうかも知れません。
しかし、庭への水まきは一年中ではないはずです。
短い期間だけの対策だと思えば、何とか乗り越えられるのではないでしょうか。
まとめ
まさか夏の暑さ対策の水まきが、近隣トラブルになるなんて、考えたこともない人が多いと思います。
たかが水しぶきくらいで・・・
と思いながらも、自分のことに置き換えてみると、ちょっと嫌な気持ちになるのもわかります。
思い切って伝えるという方法もありますが、戸建て住宅は簡単に引越せないのでできる限り自己解決できる方法を考えてみてください。