家の壁にツル性の植物を生えさせるのがグリーンカーテンです。
最近はネットを設置してツル性の植物を育てるタイプのグリーンカーテンが人気が高いですが、外壁に直に伸びていく植物もありますね。
建物をすっぽりと植物が覆うようになると、真夏の気温が高い時でも、かなり涼しく感じられるそうです。
環境によっても差があるでしょうが、5~10度くらいは下がるそうです。
キレイな花を咲かせるツル性の植物もありますし、ニガウリやヒョウタン、ヘチマなどもグリーンカーテンとして育てれば、収穫できるので一石二鳥です。
しかし、一方ではグリーンカーテンが近隣トラブルの火種になるという事例も少なくありません。
グリーンカーテンを検討する前に、考えてみましょう。
グリーンカーテンのメリット
グリーンカーテンは、夏の時期に活躍します。
強い日差しを遮るので、窓のあるところに設置するのが効果的です。
また、窓を開けているときにもグリーンカーテンの効果を感じられます。
緑の葉が熱を吸収するので、部屋の中に入る風が涼しくなるのです。
雨あがりなどは、気化熱によっ建物全体の熱も逃がしますから、夏の節電対策にかなり効果が期待できるわけです。
グリーンカーテンのデメリット
いいこと尽くめのようなグリーンカーテンですが、デメリットもあります。
メリットばかりに目がいきますが、デメリットになる問題を回避できないのであれば、グリーンカーテンの設置は考え直す必要があるのかも知れません。
落ち葉問題
グリーンカーテンになる植物は、葉がなければ意味がありません。
そのため、落ち葉問題が発生します。
青々と生い茂る時期はさほど葉は落ちませんから、夏の時期だけの期間限定として育てるのなら問題ないのでしょう。
しかし、建物を覆いつくすようにツタが伸びる植物の場合は、落ち葉問題によって近所に迷惑をかけることもあるのです。
他人様の敷地の中に枯れ葉が大量に舞い込むようなことがないように、気をつけなければいけませんね。
虫問題
植物には虫はつきものです。
窓の外にあるグリーンカーテンの中には、どんな虫がいるのかわかりません。
虫の苦手な人は、それも覚悟しないといけませんね。
グリーンカーテンを設置した場所によっては、安易に殺虫剤を使えないかも知れません。
虫の駆除など、自分でケアできないのであれば困ります。
病気問題
植物も病気になることがあります。
とくに風通しの悪いところにグリーンカーテンを生やすとカビなどの病気のリスクは高くなります。
植物を育てるのに適している場所なのか調べたり、病気になりにくい種類を探すなど、事前の準備も大切ですね。
雨水問題
じつはグリーンカーテンによるトラブルに多いのが、葉やツルが雨どいの中に入り込んでしまい、水が流れなくなってしまうことです。
雨どいの中にツルが入り込んでいないかどうか、定期的にチェックしたり、落ち葉が溜まらないように掃除するなど、点検が必要なのです。
風問題
グリーンカーテンは、風を通しますが、ネットにビッシリと葉が茂ると強い風で煽られます。
夏は台風も発生しますので、強風に耐えられるようにしっかとネットを設置しなければいけません。
もしも暴風警報が発令されるような台風が接近するような場合は、ネットを外すなどの対策も講じなければ危険です。
葉が飛ぶだけではなく、ネットそのものが飛んでしまうと、かなりの重量なので建物や車などに被害を及ぼすことも考えられるからです。
とくに夏の時期だけ設置する場合は、簡易的になっているのでさほどの暴風じゃなくても飛んでしまうことがあるので、気をつけなければいけませんね。
近隣トラブルの例
グリーンカーテンのメリットとデメリットを比較してみると、意外にもデメリットが数多くあるのに驚かれるかも知れません。
しかし、正しく育てれば環境のためにも良いものなので、あまり怖がらずにトライしてみて欲しいと思います。
ただ、夏の時期だけ育てるグリーンカーテンとは違い、建物の外壁にツタが伸びるのは、住宅密集地では近隣トラブルになるリスクが高くなります。
たまたまですが、我が家の近くにもバルコニーやフェンスにツタを生やしている家があります。
うちは隣接していないので、落ち葉が飛んでくるだけですが、隣接している家は大変です。
敷地の境界線にあるフェンスに葉が生い茂ってしまっているので、本来であれば1.5メートルほどの幅のあるアプローチが半分くらいの幅に狭くなってしまいます。
駐車スペースの横のフェンスも生い茂っているため、葉が車のボディにくっついてしまいます。
さらに、そのツタが隣家から伸びて成長し始める始末・・。
自分の家まで知らぬまにツタで覆われてしまうなんてことになったら大変です。
しかし二階の部屋の外の壁のツタを切るのは、簡単な作業ではないので脚立や高枝切狭などを準備しないとできないのでとても負担をかけます。
そうなる前に、自分の家のツタがどのような状態になって近隣に迷惑をかけているのか、マメにチェックするべきなのでしょう。
隣同士なので、言い難いこともあるので尚更ですよね。
まとめ
グリーンカーテンはとても良いのですが、住宅密集地では窓を覆う程度のものにして、夏の時期だけで撤去すればリスクも最小限にできると思います。
たとえば甲子園球場のように、建物を覆うツタを一般の住居にも生やすのであれば、近隣と住居との間隔が十分ないとリスクが高いので気を付けてくださいね。