東京と大阪は何かと比べられることが多いですよね。
東京は首都ですから、他の都市と比べるのもどうなのか・・・って感じですが、何かと比べたくなるのです。
東京と大阪の比較ポイントは、食文化や言葉の使い方が目立ちます。
大阪は、京都の人たちのように、首都の座を奪われたという感覚はないのでしょうが、都を支える商業の街というプライドもあり、歴史もあります。
江戸時代から繁栄していた東京ですが、地方出身者が集まってくるため、東京独自の文化が根付くことも少ない印象があります。
とにかく色々比べたくなるのは、やはりライバルという意識があるからなのでしょうね。
意外なところでは、通勤ラッシュ時の電車内の様子がまるで違うという点です。
東京と大阪の通勤ラッシュの様子にどんな違いがあるのか、見ていきましょう。
東京と大阪の鉄道事情
東京と大阪のそれぞれの鉄道会社の数を比較してみましょう。
東京はJR東日本、JR東海を除いて18、大阪はJR西日本、JR東海を除いて12です。
東京の方が鉄道運航会社の数は多いのですが、18のうち通勤に利用されることがあまりない路線もあります。
隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県をつなぐ路線も都心部に乗り入れる路線と連絡しています。
東京に集まる人を効率よく運ぶため、JR、公営、私鉄が協力し合う関係になっているのです。
東京は、昼間の人口が約120%になります。
少しずつ、東京に集中する傾向は緩やかになっているようですが、東京都内に住んでいる人だけじゃなく、近隣から多くの人が集まるので、効率的に人を運ぶのが鉄道の役割になっているのでしょう。
一方の大阪では、JRと私鉄は競争関係にあります。
そのため、私鉄同士での競争に加えて、JRに対してもバチバチのライバル関係にあるのです。
大阪の昼間の人口は104%ほどの増加です。
近隣の府県からの流入は東京と比べても少なく、人口も東京よりは少ないので、東京の鉄道運航会社のように協力し合うよりも、競争関係になるのでしょう。
東京の通勤ラッシュの対策
東京の通勤電車の混雑は、慣れていないとホントに驚きます。
名古屋出身の私は、そこそこ通勤ラッシュの経験をしているつもりでしたが、東京の朝のラッシュは想像以上の込み具合でした。
慣れるまでは、具合が悪くなることも度々あったほどです。
それでも昭和の高度経済成長のころと比べると、とても快適になっているそうですから、当時の人たちは会社に行くまでにヘトヘトだったのではないでしょうか。
今もかなり混んでいる印象はありますが、各鉄道会社は混雑を緩和するために様々な工夫をしています。
たとえば山手線や京浜東北線、東急田園都市線など、通勤ラッシュ時に混雑する路線では、車両のドアを4つから6つに増やしている車両もあります。
ドアの数が増えることで、スムーズに乗り降りできるようにするためです。
また、座席は折り込み式になっていて、ラッシュ時になると座席を減らします。
これによって、より多くの人が乗車できるようにしているのです。
大阪の通勤ラッシュの対策
大阪の通勤ラッシュもかなり混雑するのですが、東京とは全く逆の発想です。
ラッシュ時には、開閉するドアが減り、その代わりに座席が増えるのです。
これはJRや私鉄間での競争が激しいため、より快適な環境で利用してもらうための工夫なのです。
快適に通勤できるように工夫することで、乗客を集める結果につながるという発想です。
東京と正反対なので、東京から大阪に移った人は驚きます。
鉄道会社が重視する点の違い
東京と大阪のそれぞれの通勤時の風景の違いは、鉄道運行会社が重視するポイントが違うからです。
東京ではより多くの乗客を運ぶ大量輸送を重視しています。
大阪では、より快適に乗車してもらうことを重視しています。
もともと商業で発展してきた大阪なので、サービス精神が旺盛なことも影響していると考えられますね。
大阪にはグリーン車がない
大阪では、通勤ラッシュ時の車内を快適にすることを重視しているのに、なぜかグリーン車がありません。
新幹線や特急列車などにはグリーン車はありますが、通勤で使用する電車にはグリーン車がないのです。
他の多くの都市の通勤電車にはグリーン車があります。
混雑した車内に乗りたくない時は、お金を払ってでもグリーン車でラクに移動したいので助かります。
もともと大阪でも通勤電車にグリーン車はあったのですが、あまりにも利用者が少ないため撤廃されたようなのです。
旅行や出張でもなく、通勤するためだけに余計なお金を払うなんて、もったいないと考える人が多かったのです。
もともと通勤電車も快適さを重視しているので、わざわざ余計なお金を払ってグリーン車に乗る必要性を感じないからではないでしょうか。
まとめ
東京と大阪の通勤電車の違いを知って、驚かれる方も多いと思います。
東京の通勤時の混雑に疲れ切っている方は、大阪が羨ましく感じるでしょうね。
ただ、昼間の東京への人口流入は減少傾向にあるので、混雑が今以上にひどくなることはないと思うので、何とか頑張りましょう。