昔から言われていますが「寝る子は育つ」というのは、迷信ではないらしいですね。
睡眠時間は子供の成長に影響すると言われています。
身長の高さは遺伝の要素もあるので、睡眠時間だけではないでしょうが、よく寝る子の方が背が高くなる可能性があるようです。
日本人の身長もかなり高くなっている印象がありますが、じつは昭和以降は平均身長が伸びることはほとんどないそうなのです。
その理由として色々と言われていますが、1つに「夜型」が関係しているという説があるのです。
子供が夜型生活を送ることで、成長にどのような影響があるのでしょうか。
身長の伸びだけじゃなく、性格への影響などについても掘り下げてみました。
日本の子供の睡眠時間
日本人は、平均睡眠時間が6時間22分ほどで、世界でも1、2を争うほど短いのです。
勤勉な国民性が睡眠時間にもあらわれていますよね。
大人の睡眠時間が短いことが、子供の睡眠時間にも反映しています。
0歳~3歳の子供の睡眠時間を調べたデータを参考にすると、11時間37分です。
0歳~3歳児の子供の睡眠時間が一番長いのがニュージーランドです。
ニュージーランドでは13時間19分なので、日本の子供よりも2時間弱長いのです。
11時間以上も寝るのなら、十分ではないかと思ってしまいそうですが、3歳までの子供は12時間以下の睡眠時間では短いのです。
しかも、生まれてからずっと短い睡眠時間傾向が続き、18歳以下の子供の睡眠時間は先進国の中でもずっと平均以下です。
日本人は大人だけではなく、子供もショートスリーパーなのは、長年変わらない傾向なのです。
睡眠時間と成長の関係
遅くまで仕事をして、眠る時間も遅くなる大人と暮らしているので、日本人の子供も夜型が多くなっています。
これは住居の問題もありからでしょうね。
日本の住まいは狭く、部屋数も少ないので、幼少期から子供だけの寝室がある割合は少ないですから、大人の生活スタイルに影響を受けやすいのでしょう。
ですが、子供が夜型になるのは成長過程では良い影響は1つもありません。
たとえば身長の伸びにも、多少の影響はあります。
身長を伸ばすためには、成長ホルモンの分泌が欠かせません。
成長ホルモンは睡眠時間に最も多く分泌されるので、背が高くなるためには、睡眠時間をたっぷりとることが必要だと言われています。
もちろん、睡眠時間が短くても成長ホルモンの分泌が極端に少なくなるわけじゃないので、それだけで背が高くなったり、低くなることはありません。
ですが、子供のころから睡眠不足が続くよりも、毎日規則正しく、適度な睡眠時間を確保している方が数センチの差になる可能性は否定できません。
あと3センチ欲しかった・・
大人になってから、子供のころの生活を振り返って悔いている人はたくさんいます。
それなのに、自分の子供の睡眠時間の確保のことはそれほど深刻に考えていない親も少なくありません。
住環境から考えると、大人の生活リズムに左右される子供が多いのは仕方ないのかも知れません。
ですが、成長期の子供の睡眠時間は、後から取り戻せるわけではないことを忘れてはいけませんよね。
夜型生活による子供への影響
まだ小さな子供を連れて、夜遅く外出している人を見かけることがあります。
小学校に入る前の子供が夜10時くらいに飲食店で親と一緒に食事をしているのを見ることも、珍しい光景ではなくなっています。
忙しい親の立場になれば、そういう時間もたまには必要なのだと思います。
ですが、ぞれが常態化してしまうのはちょっと危険です。
幼少期に夜型生活になると、心と体の健康リスクが大人の倍以上になると言われています。
体内時計が夜型になると、朝起きれなくなり、幼稚園や学校に通う年齢になっても、リズムが整わずに休みがちになってしまうなど、親を悩ませるような問題の原因を作るかも知れないのです。
何しろ、脳は睡眠中に休息をしながら機能しています。
成長期の子供の脳は、大人よりも長い時間の休息を必要としているのです。
脳の機能を低下させると、記憶力、集中力、感情のコントロールなどに影響を与える恐れがあります。
どう考えても、子供が夜遅くまで起きているとか、子供の睡眠時間が短くなるのは、良いことは1つもないのです。
まとめ
この国に暮らしていると、いずれ睡眠時間を削っても勉強や仕事に打ち込まないといけないときがくると思います。
大人になれば、嫌でも睡眠時間が短くなるのですから、せめて子供のうちはたっぷりと眠らせてあげたいですよね。
一説には、幼少期に睡眠不足が続くと、怒りっぽくなったり、感情の起伏が激しくなる傾向があるとも言われます。
子供の将来のためにも、しっかり眠らせることは、大人の責任だと思って早寝生活を送らせてあげましょう。