庭に蜜柑や柿の木など、実のなる樹木を植えているお宅を見かけることがあります。
実りの季節になると、実った蜜柑や柿はどんな味なのか・・とちょっと気になることがありますが、実際にそのお宅の住人が食べているのかどうかはわかりませんよね。
美味しいのなら
そりゃ食べるでしょ
実が落ちているのに
収穫していない場合は
美味しくないのかな
美味しいのなら
さっさと収穫するよね
他人様の庭の果物のことをアレコレ推測しても仕方ないのですが、通りすがりの人から「分けて欲しい」と言われたときはどうすればいいでしょう・・。
世の中には色んな人がいるので、安易に差し出して良いものかどうか、考えてみました。
庭になった果実の扱い
収穫して食べるのが目的で植えたとしても、その土地の環境によっては食べられないほど不味い実がなることもあります。
食べられないのに、実が熟すと落ちてしまい、腐ったりすると始末が悪いので、抜いてしまった方が良さそうな気もしますが、根を張った木を抜くのはそんなに簡単ではありません。
工夫すれば食べられるようになる実もあるため、古くからある果樹を大切にしているお宅もあります。
そのままでも美味しく食べられるような実が成るのなら、自分の家で食べたりご近所におすそ分けしたりするのが一般的です。
販売目的ではなく、自然に実を成らせているいるのなら、味よりもその家の季節の風物詩的なものなのではないでしょうか。
果実は野鳥を呼ぶ
庭の蜜柑や柿の実が美味しいかどうか判断するのに、野鳥が実を食べるかどうか見るわかると聞いたことがあります。
実際に野鳥が果実の糖度によって選り好みするわけじゃないとしても、食べられるものが他にある季節にはわざわざ渋い柿や酸味の強い蜜柑を食べることはないのかも知れませんね。
野鳥が庭に飛来するのを見たくて、庭に柿や蜜柑などを植えることもあるでしょうが、近くにもっと美味しい果実があれば、来ないことも・・・。
野鳥に選ばれるような果実は、きっと美味しいのではないでしょうか。
通りすがりの所望された
さて、少し前置きが長くなってしまいましたが、本題です。
ある家の庭に柿の木がありました。
通りに面した垣根のところにある柿の木は、秋になると柿がたくさん実ります。
熟した頃に柿の実を収穫していると、通りすがりの人から話しかけられます。
美味しそうな柿ですね
甘いのですか?
種が多いから食べにくいけれど
甘さは十分あります
へぇ、いいですね
食べてみたいです
このように言われたとき、あなたならどうしますか?
わけてあげるよ
そうよね
ケチケチすることじゃない
私は少し怖いかな
ケチとかじゃなくて
もしも食べて何かあったら
責任問題になりそう
責任問題というのは、少し大げさかも知れませんが、確かにその柿を食べて具合が悪くなったなんて言われたらちょっと怖いですよね・・・。
実際にこういう話があります。
通りすがりの人から、庭になっている柿をほめられて、少しだけ分けてあげたら後日また通りかかったのを見かけたので声をかけると気まずそうに「せっかくいただいたけど食べられなかったの、ごめんなさいね」と言われた。
理由を聞くと、家族から「そんな柿には虫がいるかも知れないし、お腹に虫でもわいたら困るから捨てなさい」と言われたのだと。
そんなことを聞かされて、すごくショックで気分が悪くなったという話です。
事実だったとしても、そんなことをただ好意で柿を分けた人に伝えるなんて、大人としてどうなのか?と思いますが、世の中には変わった人も山ほどいるのです。
自宅の庭で収穫する果実でも、手入れをして育てたのなら、余計に腹立たしいでしょう。
通りすがりの人が欲しいと言ったとしても、こういうリスクはあるということを頭に入れておくと良いと思います。
分けるときに伝えること
もしも自宅で収穫した柿やミカンなどの果物を分けるときには、知り合いでも通りすがりの人でも「何か気になることがあれば無理して食べないでくださいね」と一言添えておきましょう。
家族で食べるだけのつもりなので、とくに手入れをしていなければ、カタチや色などは売り物にようにはなりません。
農薬なども使わず、自然のままにして育ったものだから、見た目を気にする人は欲しがらないでしょう。
ご近所におすそ分けしても、ありがた迷惑に思われることも考えられるため、所望された場合だけにした方が良さそうです。
うちの近所のお宅では、家族で食べきれないほどの量のミカンが実るためカゴに入れて「ご自由にどうぞ」と札を立てて置いてあります。
それなら欲しい人だけが勝手に持っていくので、こちらは気にする必要もないでしょう。
まとめ
自分の方から「食べてみたい」と言っておいて・・という驚きのエピソードがあるのです。
世の中にはこちらの物差しでは測れない価値観や常識を持っている人が山ほどいることを知り、庭の果物の取り扱いにも気を使うのね・・とため息をつきたくなりました。
窮屈な世の中ですが、顔を合わせずに欲しい人が自由に持っていける状態にしておくのがベストな方法ではないでしょうか。