学校の勉強に加えて、塾に通って勉強している人はたくさんいると思います。
学習塾、進学塾、予備校など、呼び方は違いますが、目的は同じものでしょう。
でも、わざわざ学習塾、進学塾、予備校と名称が違うのか。
同じことをしているのであれば、呼び方の違いは単なる看板とししての名称の違いだけなのか、疑問です。
小学生が通うのは学習塾とか。
中学生になると変わるなんてことは、聞いたことはないよ。
ただの名称の違いだけだと思うけど・・・
とくに気にしたこともなければ、疑問を感じることもないでしょうね。
学習塾、進学塾、予備校の違いについて、掘り下げてみました。
学習塾・進学塾・予備校の違い
学習塾、進学塾、予備校の違いとして、一番ハッキリしているのは、対象になる生徒です。
学習塾、進学塾など、塾と呼ばれるところは、小学生、中学生を対象にしています。
高校生を対象にした塾がないわけじゃないのですが、高校生は予備校に通います。
学習塾と進学塾の違いは、もう少し細かくなりますので、予備校も含めてそれぞれの特徴から違いを見ていきましょう。
学習塾
学習塾は、学校の勉強を補うことが主な内容です。
子供の学力は個人差がありますが、学校の授業は全体のペースに合わせて進められるため、どうしても追いつけない子供も出てきます。
学習塾では、講師が子供の学力に沿った指導をしてくれるので、学校の勉強の補習のような位置付けです。
塾の形式も様々あるようですが、マンツーマンの個別指導や、少人数の授業など、子供が学びやすいスタイルを選べるように多様化しています。
学習塾は授業形式なので、学校の授業と共通する点も多いのです。
進学塾
進学塾は、学習塾と共通する点が多いのですが、進学の準備のための勉強に重点を置いています。
小学生、中学生が進学塾に通うのは、受験という目標のためです。
受験する子供たちは、入学試験のための勉強方法を身につけるために、進学に特化した進学塾に通うケースが増えます。
希望している学校の入学試験の準備のために必要な様々なノウハウなども、丁寧に指導してくれる進学塾もあるようです。
つまり同じ塾でも、学習塾は学校の勉強を補うため、進学塾は受験のためという目的で分けられているのです。
予備校
予備校は、大学受験のために通うところです。
高校生だけじゃなく、浪人生も通うのが予備校です。
塾との明確な違いは、通う対象者だけじゃなく、内容も違います。
塾のような授業形式ではなく、講義を自ら選んで受講するのが予備校です。
学校でもそうですが、授業というのは教師や講師からの一方通行ではなく、質問や回答を交えながら行います。
その中では、ミニテストを行ったり、生徒同士で話し合わせたりと、学ぶためのスタイルが一定ではありません。
しかし予備校の講義は、講師が問題について説明するのが主な内容です。
講師の説明の間に、質疑応答はほとんどしないのが予備校の講義なのですね。
塾と予備校の講師の違い
学習塾と進学塾は、あまり大きな違いはないのですが、予備校とは内容も違うので、呼び方の違いだけではなかったのですね。
では、塾と予備校では、講師になる人にも何か違いがあるのでしょうか。
塾と予備校の講師になるための資格は、どちらにも必要ないという点は同じです。
無資格でも、塾や予備校の講師にはなれるのです。
資格は要らなくても、学力は必要なのは当然ですが。
ただし、働き方には少し違いがあります。
それは、雇用される人と契約してフリーで報酬を受ける人の違いです。
少人数の学習塾や進学塾は、個人経営も多いので、その場合は除きます。
規模の大きな塾では、講師を雇用する際に試験を行い、確かな実力のある人を社員として雇うケースが多いのです。
同じく予備校も社員として雇用する場合は、試験を行うのですが、少し違うカタチで講師になる人もいます。
それは、有名予備校などで人気の高い講師などが、試験を受けることなくフリー契約するケースです。
予備校の講師の中には、名物講師と呼ばれるような個性的なキャラクターを持つ人がいます。
テレビなどに出てくるような有名な予備校講師になると、生徒を獲得するために試験などは行わずに年間契約をするようなケースもあるようです。
家庭教師も資格は不要
個別に家庭で勉強を教える家庭教師も、資格は必要ありません。
映画やドラマなどで、大学生が家庭教師のアルバイトをする様子が演出されます。
大学には、家庭教師のバイトの求人が貼り出されることもあったようです。
また、家庭教師を本業とする人もいるので、実績があれば高収入も望めるのでしょうね。
私は中学生の頃に家庭教師に苦手な数学を教わっていました。
地元に教育大学があったので、そこの学生を紹介してもらった記憶があります。
将来は教師になる希望を持っている人が入る大学だったので、家庭教師のバイトは自分の勉強にもなるから、一石二鳥だと言っていました。
学校の勉強だけじゃ足らない理由
高校受験、大学受験のために進学塾や予備校に通う割合はどのくらいなのか調べてみました。
学年によって差があったり、公立が私立によっても差があるのですが、公立の中高では50~60%で推移しています。
私立の中高の場合は、エスカレーター式で進学できるケースもあるので、進学塾や予備校に通わない生徒の割合が高くなるのではないでしょうか。
公立の学校では、進学のための勉強だけするわけにはいかないので、やはり受験に必要な専門的なスキルを持った講師のいる塾へ通いたくなるのでしょうね。
塾などに一切通わずに進学に成功する人も沢山いるので、学校の勉強だけで足らないわけではないと思います。
個人の努力が伴えば、塾や予備校が必須ではないですよね。
まとめ
学習塾と進学塾は、大きな違いはなく、予備校だけはハッキリとした違いがありました。
内容の違いはあるとしても、学校の勉強だけでは十分ではないと考える人が多いので、塾や予備校が数多く存在するのでしょうね。
ただ、家庭教師も含めてですが、報酬を受け取って勉強を教えるのに資格が要らないというのは、改めて考えると「大丈夫?」って思ってしまいます。
その反面、実力があり、実績が認められれば、高報酬も夢ではないのですよね。
塾や予備校、家庭教師の仕事は勉強を教えることだけと割り切れば、特別な資格は要らないということなのでしょう。